Amazon S3互換オブジェクトストレージソフトを提供するクラウディアンは2017年12月8日、米NVIDIAがオープンソースとして公開しているディープラーニング(深層学習)の開発ツール「DIGITS」(Deep Learning GPU Training System」に向けて、S3互換ストレージに接続する機能を開発したと発表した。これにより、クラウディアンのS3互換ストレージ「CLOUDIAN HYPERSTORE」に保存したデータをディープラーニングに活用できるようになった。
DIGITSは、ディープラーニングの学習モデルを開発するためのWebアプリケーションソフトである。画像分類やオブジェクト検知などのモデルを作成し、これを鍛えることができる。学習するデータを登録し、学習に用いるニューラルネットワークを選択することで、学習が始まる。学習結果を評価しながら、ニューラルネットワークのモデルをカスタマイズして再度学習することで、モデルをトレーニングできる。
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今回クラウディアンは、DIGITSの最新版であるバージョン6.1の公開に合わせて、DIGITSからAmazon S3互換ストレージに接続する機能「S3 Integration with DIGITS」を開発し、GitHubに公開した。これにより、学習用データセットをAmazon S3互換ストレージからロードできるようになった。クラウディアンは、Amazon S3互換ストレージの1つとして、CLOUDIAN HYPERSTOREと呼ぶSDS(ソフトウェア定義型ストレージ)ソフトを提供している。
CLOUDIAN HYPERSTOREをオンプレミス環境や任意のクラウド環境にインストールすることで、Amazon S3互換APIでデータにアクセス可能なストレージを構築できる。汎用PCサーバー3台の最小構成からスモールスタート可能で、数ペタバイトを超える規模まで容易に容量を拡張できる。