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厨房機器の中西製作所、クラウドストレージで全国数十拠点/35TBのファイルサーバーを統合

2025年8月4日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三

業務用厨房機器メーカーの中西製作所(本社:東京都中央区、大阪府大阪市)は、全国数十拠点のファイルサーバーをクラウドストレージに置き換えた。主要ストレージのリプレースを契機にWasabi Technologies Japanの「Wasabi」を採用した。基幹システムの利用していた17TBを含め、全体で約35TBのデータをクラウドに移行している。導入・運用を支援するパナソニック インフォメーションシステムズが2025年8月4日に発表した。

 中西製作所は、洗浄システムや炊飯システムといった大量調理に適した大型システム機器を製造する業務用厨房機器の総合メーカーである。東京都中央区と大阪府大阪市に本社を置き、全国に支店・営業所を展開している。

 同社ではこれまで、全国の数十拠点に複数台のファイルサーバー(NAS)を分散設置し、運用していた。各拠点に専任のIT担当者がいないため、日常的な管理や障害対応が十分に行えず、遠隔地での障害対応や運用管理に多くの時間と労力がかかっていたという。

図1:全国数十拠点のファイルサーバーをクラウドストレージで刷新した中西製作所のシステム構成(出典:パナソニック インフォメーションシステムズ)
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 今回、パナソニック インフォメーションシステムズの支援の下、主要ストレージのリプレースを契機に、各拠点で運用していたNASを、Wasabi Technologies Japanのクラウドストレージ「Wasabi」に置き換えた(図1)。基幹システムで利用する17TBを含め、全体で約35TBのデータをWasabiに移行している。Wasabiの選定にあたっては、転送料やAPIリクエスト、ユーザー数などによる追加課金がない定額制である点を評価したという(関連記事パナソニックIS、Amazon S3互換クラウドストレージ「Wasabi Hot Cloud Storage」を販売)。

 Wasagiの導入により、物理的なデバイスを減らして障害対応の手間を軽減、各拠点での管理作業を簡素化している。特に、管理の負担が大きかった拠点において、IT専任者が不在でも安定した運用が可能になったという。

 中西製作所のIT環境での工夫として、Wasabiの導入・データ移行の簡素化を図るために、オンプレミスのWindowsファイルサーバーを介してクラウドストレージを利用する「Wasabi Cloud NAS」の構成をとる。エンドユーザーは、ファイルサーバーと同じ使い勝手のまま、ファイルをクラウドに保管できる(図2)。

図2:中西製作所が導入した「Wasabi Cloud NAS」の概要(出典:パナソニック インフォメーションシステムズ)
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 Wasabi Cloud NASでは、Windowsファイルサーバーに保存したファイルを背後でクラウドストレージにコピーする。その際、アクセス頻度の少ないファイルをメタデータのみ残してファイルサーバーから削除。そのファイルに再度アクセスしたときにクラウドストレージからファイルの実体を戻す仕組みを持つ。ファイルサーバーからクラウドストレージへのデータ移行ツールが付属している。

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