伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2017年12月26日、サーバー台数を増やすだけで性能と容量を拡張できる仮想サーバー基盤であるHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)の新製品「VMware HCI」を発表、同日提供を開始した。価格(税別)は、サーバー3台の最小構成で2000万円から。販売目標は、3年間で10億円。
VMware HCIは、分散ストレージソフトとサーバー仮想化ソフトを組み合わせた、いわゆるHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)アプライアンス製品である。サーバー台数を増やすスケールアウトによって、CPU性能とストレージ容量を拡張できる。これにより、収容できる仮想サーバー台数を増やせる。
HCIを実現するミドルウェアとして、米VMware製品を採用した。サーバー仮想化ソフトにはVMware vSphere(VMware ESXi)を使い、分散ストレージソフトにはVMware ESXiのカーネルに組み込まれているVMware vSANを使う。仮想環境の管理ソフトはVMware vCenterを使う。
PCサーバーには、米Cisco Systems製品や米Dell Technologies(Dell EMCブランド)製品などを使い、検証済みの構成で出荷する。CTCは、ネットワークなどの設定を含めた構築支援から、ソフト/ハードを一元化した保守サポートまで総合的にサービスを提供する。設定や運用のノウハウを集約したテンプレートも用意した。
オプションで、CTCが独自に開発した運用管理ソフト「Avail-I」を組み込める。これを使うと、障害発生にともなう業務を自動化できる。今後も、文書情報管理ソフト「EIMANAGER」など、HCI環境向けにソフトウェアやハードウェアを拡充する。