シマンテックは2018年2月16日、説明会を開き、製造業が採るべきセキュリティ対策について解説した。製造業に合ったセキュリティツールの導入が望ましいとした上で、シマンテックでも製造業向けに新製品を開発していると発表した。
ゲートウェイによるネットワークの分離では、サイバー攻撃を防ぐことはできない。ゲートウェイの穴を突いて侵入されてしまうからである。「侵入される前提に立って、製造業に合った対策を採ることが重要」(米Symantec 太平洋地域および日本担当 最高技術責任者のNick Savvides氏)である。
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例えば、製造業の制御システムなら、動作するアプリケーションが限られるので、アプリケーションのホワイトリスト化や、システムのハードニングが容易い。あらかじめ実行を許可したアプリケーションプログラムに限って実行し、システムへの変更を許さなければ、マルウェアの被害を効果的に防止できる。
セキュリティツールとしては、このほか、多要素認証、機械学習を使ったマルウェアの検知、IoTデバイスの監視と、機械学習によるログデータの解析、社外のインテリジェンスサービス、―などが有効であるとした。
取り組みの背景について同社は、機械学習やIoTなどの先進技術によって製造現場が進化するのに合わせて、これら先進技術を活用したサイバー犯罪も増えていることを挙げる。「サプライチェーン全体が狙われるため、企業の規模を問わずに、セキュリティへの対策が必要である」(同社)。