日本ヒューレット・パッカードは2018年4月19日、ストレージやネットワーク機構などのハードウェアを共有リソールプール化できるブレードサーバー型のインフラ基盤製品「HPE Synergy」と、米VMwareの仮想化ソフトウェア群「VMware Cloud Foundation」を組み合わせた製品「HPE Synergy with VMware Cloud Foundation」を発表、同日販売を開始した。価格(税別)は、VMwareのミドルウェアを含んで4010万円。
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日本ヒューレット・パッカードは今回、ハードウェアにHPE Synergyを使い、VMware Cloud Foundationを動作させるための推奨構成とした製品を発表した。
HPE Synergyを使うことで、ソフトウェアだけでなく、ハードウェアのライフサイクル管理やメンテナンスの負荷を低減できるとしている。そもそも、これまでのHPE SynergyではVMware Cloud Foundationを動作させることはできなかったという。
クラウド基盤ソフトとして、VMware Cloud Foundationを動作させる。米VMwareの仮想化ソフトウェア群で構成するソフトであり、サーバー仮想化のVMware vSphere、分散ストレージのVMware vSAN、ネットワーク仮想化のVMware NSX、管理ソフトのVMware SDDC Manager、―で構成する。
VMware Cloud Foundationのメリットとして日本ヒューレット・パッカードは、セットアップやチューニングを自動化するツールが揃っている点を強調する。不要なトラブルを回避できるほか、セットアップの時間を短縮できる。さらに、ソフトウェアの更新といったメンテナンス作業を自動化できる。
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こうしたソフトウェア面でのメリットを補完する要素として、HPE Synergyはハードウェア面でのメリットを提供できる、と同社は言う。HPE Synergyなら、リソースを共有化することによるハードウェア部品の削減、IT資産の従量課金、運用管理ソフト「HPE OneView」によるハードウェアのメンテナンスの自動化などが図れる。
ハードウェアのHPE Synergyは、サーバー(CPUとメモリー)、ストレージ、ネットワークなどのコンポーネント(部品)をリソースプール化し、ここから必要なリソースを切り出して業務システムに割り当てることができるインフラ基盤である。リソースの共有化によって、余剰な投資を抑制できる。オンプレミスに設置する製品だが、利用量に応じた課金制で利用することもできる。
取り組みの背景について同社は、ユーザー部門の要望に応えるインフラ基盤が求められていることを挙げる。「ユーザー部門は、業務アプリケーションをクラウドに移行したいと考えており、アプリケーションをクラウドネイティブな形に作りたいと考えている。しかし、IT運用担当者は、メンテナンス計画や実施、緊急対応に追われている」(同社)。
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