インフォテリアは2018年6月18日、説明会を開き、2018年度から2020年度にかけての3年間の中期経営計画「中期経営計画2020」について説明した。2017年度の売上は31.1億円だった。これを2020年度に50億円、海外比率を50%にまで伸ばす計画である。営業利益は2017年度の5.8億円に対して、2020年度には10億円(営業利益率20%)にする計画である。
「2016~2018年度の中期経営計画の目標を2年めの2017年にほぼ達成したので、計画の途中だが、2018~2020年度の3年間の中期経営計画を新たに立て直した。2020年度に売上50億円、営業利益10億円を目指す。2018年3月にマザーズから東証一部に市場を変更したが、ベンチャー精神は決して忘れない」―。
インフォテリアは2018年6月18日、説明会を開き、2018年度から2020年度にかけての3年間の中期経営計画「中期経営計画2020」について説明した。
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2017年度の売上は31.1億円だった。これを2020年度に50億円、海外比率を50%にまで伸ばす計画である。営業利益は2017年度の5.8億円に対して、2020年度には10億円(営業利益率20%)にする計画である。
2018年度の営業利益は、2017年度の5.8億円から2.5億円へと下がると予想する。理由は、積極的なM&A投資によるものだという。「現在、手持ちの現金だけで50億円規模を投資できる。2020年度には融資なども含めて200億円規模を投資できるようにする」。
2018年度の現在は、2016~2018年度の中期経営計画の最終年度にあたる。中期経営計画実行中にも関わらず新たな中期経営計画を作った理由は、2年めの2017年度に目標をほぼ達成したから。2年めの時点で、売上は目標の129%に、利益は96%に達した。
なお、2018年10月1日には、社名もインフォテリア(Infoteria)からアステリア(ASTERIA)へと更新する。アステリアはギリシャ語で星座の意味であり、「企業情報システムだけでなく、あらゆる産業の輝く星々をつないでいく」(代表取締役社長/CEOの平野洋一郎氏)としている。主力製品名も「ASTERIA」だが、製品名を社名にするというわけではないと強調した。
機械学習、IoT、ブロックチェーン、デザイン思考が重点領域
2020年度に向けた重点領域としてインフォテリアは、「4D」(4つのD)を掲げる。「Data」(AIなどのデータ)、「Device」(IoTなどのデバイス)、「Decentralized」(ブロックチェーンなどの非中央集権化)、「Design」(デザイン思考)、である。
これらの技術を製品作りに活用するため、新たな研究開発体制を採用する。製品ごとの縦割りではなく、市場の技術を活用するための3つのラボを新設する。「AI/ML(人工知能)活用ラボ」、「デバイス連携活用ラボ」、「ブロックチェーン活用ラボ」、である。
データや機械学習を取り巻く状況に対しては、クラウドなどとのデータ連携に加えて、エッジ処理に注力していくという。クラウドにデータをアップロードしてクラウド上で処理するよりも、データの発生箇所に近いエッジ側で処理したほうがリアルタイムに処理できるからである。
IoTを取り巻く状況に対しては、工場などの特定の領域だけでなく、オフィスや店舗などの汎用的な場面でIoTを普及させるという。このためには、ソフトウェアが主導する形で進める必要があると意気込む。
非中央集権化を取り巻く状況に対しては、仮想通貨やFinTechなどの特定領域だけでなく、幅広い業界でブロックチェーンが普及するように取り組む。スマートコントラクト機能のノンプログラミング化なども目指す。