「観る楽しさを届けたい」思いをIoT/ドローンで実現―ウインドサーフィンW杯での技術チャレンジ
2018年7月17日(火)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)
サッカーのワールドカップロシア大会がフランスの優勝で閉幕したが、2018年がワールドカップ年の競技はサッカーだけではなく、中には日本人にはなじみの薄い“マイナースポーツ”もいくつか開催されている。2018年5月に横須賀・津久井浜海岸で開催された「PWAウインドサーフィンワールドカップ 2018」がその1つだ。同大会ではIoT/ドローンを活用した競技のリアルタイム配信というユニークな試みがなされた。
PWAウインドサーフィンワールドカップは、“海上のF1”とも呼ばれるウインドサーフィンの世界最高峰の大会シリーズだ。当然ながらサッカーなどのメジャースポーツに比べると国内での知名度は低い(画面1)。
マイナースポーツと言っても、ウインドサーフィンは2020年の東京オリンピックの正式種目にもなっている。そこで、日本でのワールドカップ開催を機に、より多くの人々の興味と関心をひきつけ、競技人口を増やし、メジャースポーツへと成長させていきたい――そんな思いをITのパワーを駆使して実現しようとして挑まれたプロジェクトがある。
取り組んだのは、富士通でデジタルフロント事業本部 デジタルコンピテンスセンタースポーツビジネス開発部 プロジェクトリーダーを務める横井愼也氏(写真1)だ。今回は、2018年7月4日に東京都内で行われたIoTコンファレンス「SORACOM “Discovery” 2018」(主催:ソラコム、関連記事:SORACOM “Discovery” 2018レポート)の事例セッションに登壇した横井氏のプレゼン内容を元に、IoTによる可視化がマイナースポーツにもたらす可能性を考えてみたい。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 3
- 次へ >
- ミッションクリティカルに挑む─CERNの大型ハドロン衝突型加速器にもたらした"AI予測の力"(2020/03/02)
- シスコをセキュリティカンパニーに変革したCISOが説く「企業戦略としてのセキュリティ」(2020/02/06)
- マルチクラウド時代の魅力あるアプリケーション企業へ─F5によるNGINX買収の背景(2019/03/13)
- 「パッションこそがデジタル変革の源泉」―デンソー成迫剛志氏が語るシリコンバレー流の組織づくり(2018/10/29)
- 巨大SIerとオープンソース―富士通がクラウド基盤をRed Hatで刷新した理由(2018/08/30)