NTTドコモは、東日本エリア全体をカバーする物流拠点「東日本マーケティングロジスティクスセンター」(東日本MLC)に、センター内の自動化を支援するシステムを構築し、稼働させた。出荷箱数の削減による配送コストの低減や、ドコモショップでの荷受工数の削減を目的とする。システムを構築・納入した日立製作所が2018年7月26日に発表した。
新システムでは、拠点内作業を自動化するマテリアルハンドリング機器(フォークリフトなどの、運搬や荷役作業を支援する機器)を導入し、物品の運搬作業や仕分け作業などを省力化した。さらに、倉庫管理システム(WMS)とマテリアルハンドリング機器を連携させることで、倉庫内作業における入荷から出荷までの工程をシームレスにつなぐ物流システムを実現した。
注文に対する在庫の引当・出荷指示から、これに対応するマテリアルハンドリング機器を一元的に制御する。これにより、倉庫内作業を省力化する。さらに、配送対象を同梱する機能によって、配送箱数を削減する。
取り組みの背景について同社は、物流業界において、ドライバーや庫内の労働者不足、長時間労働が大きな課題となっていることを挙げる。「一方で、多様化するニーズにあわせて多種多様な商品を迅速に配送することが求められている。こうした中で、作業の省力化や取り扱いアイテム数の増加、物量の変動に柔軟に対応が可能な効率的な物流システムを求める声が高まっている」(同社)。