Arcserve Japanは2019年5月7日、イメージバックアップソフトの新版「Arcserve Unified Data Protection 7.0」(Arcserve UDP 7.0)と、レプリケーションソフトの新版「Arcserve Replication and High Availability 18.0」(Arcserve RHA 18.0)を発表、同日販売を開始した。2019年5月10日から出荷する。価格(税別)は、Arcserve UDPが10万円から、Arcserve RHAが9万8000円から。
Arcserve Japanが今回新版をリリースした「Arcserve UDP」は、イメージバックアップソフトである。OSを含めたシステムイメージを、丸ごとブロックレベルでバックアップする。前回のバックアップ時からの差分だけを転送する増分バックアップ機能や、バックアップ対象サーバー側でのデータ重複排除など、バックアップ量とバックアップ時間を短縮する機能に注力している(図1)。
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ソフトウェアは、バックアップ対象機(Windows、Linux)に導入するエージェントソフト、バックアップスケジュールを管理する管理コンソール、バックアップイメージを格納する復旧ポイントサーバー、で構成する。ジョブ管理ソフトなどからバックアップ処理を実行できるように、WindowsのPowerShell環境で利用できるコマンドラインプログラムも提供する。
サーバー仮想化環境との親和性も高めている。まず、サーバー仮想化ソフトと連携することによって、個々の仮想マシンをエージェントレスでバックアップできる。さらに、バックアップデータを利用して仮想マシンを作成しておくことで、災害時にはイメージファイルを直接起動して業務を復旧できる。リストアが不要になる。
今回の新版(Arcserve UDP 7.0)では、バックアップ対象OSのバージョンを拡大した。新たに、Windows Server 2019、Red Hat Enterprise Linux/CentOS/Oracle Linux 7.6、Debian Linux 9.6をバックアップできるようにした。連携できるサーバー仮想化ソフトも増やした。VMware vSphereとHyper-Vに加えて、Nutanix Acropolis Hypervisor(AHV)の環境もエージェントレスで仮想マシンをバックアップできるようにした。
バックアップ対象アプリケーションも増やした。Microsoft Office 365のうち、Exchange OnlineとSharePoint Onlineに加えて、OneDrive for Businessもバックアップできるようにした。Arcserve UDPの特徴である増分バックアップと重複排除機能によってクラウドストレージのコストを抑制できる、としている。
今回新版を出したもう1つのソフトウェア、Arcserve RHAは、バックアップデータを遠隔地にレプリケーションして災害時の事業継続性を高めるソフトである。新版では、ファイル/フォルダやデータベースなどのアプリケーションデータだけでなく、OSを含めたシステム全体を丸ごとレプリケーションできるようにした。新版ではさらに、バックアップ対象を拡大し、Windows Server 2019をバックアップできるようにした。