TISは2019年5月22日、アプリケーション開発の効率とスピードの向上を安全に可能にする「DevSecOps」に対応した基盤サービス「エンタープライズ向けコンテナサービス」を提供すると発表した。DevSecOpsで開発にかかるコストと時間を最大で50%削減できる。TISは、2022年までに10社への導入を目標にする。
エンタープライズ向けコンテナサービスは、コンテナ技術を活用したアプリケーション基盤をプライベート環境で利用できる企業向けの月額課金型サービスである(図1)。特徴として同社は、セキュリティ、可搬性、簡単で迅速に基盤を用意、マネージドサービスによる負担軽減の4つをアピールしている。
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専門知識を必要とすることなく、従来のウォーターフォール型のアプリケーション開発と比較して、開発にかかるコストと時間を最大50%に抑えられるとしている。さらに、コンテナに特化したセキュリティツールでサイバー攻撃などの脅威からアプリケーションを守る。
サービスの申し込んでから最短1か月でコンテナ環境を利用できる。また、セキュリティなどの特定の用途に応じてカスタマイズしたコンテナイメージをオプションとして用意しているため、アプリケーション基盤を素早く配備できる。また、コンテナ基盤の管理やセキュリティ運用をTISに任せる「コンテナ運用サービス」のメニューを利用することで、ユーザーはアプリケーション開発に集中できる。
同サービスは、以下3つのメニューで構成する。
- コンテナプラットフォームサービス
- コンテナを稼働するための基盤と、コンテナやクラスターの管理を行うためのコンテナ統合管理GUIを提供する。
- マルチプラットフォーム活用コンテナテンプレート
- 特定用途向けにカスタマイズされたコンテナイメージのテンプレートを提供する。クラウド・OSに依存せず利用でき、用途に合わせてアプリケーション基盤を簡単かつ迅速に用意できる。現時点では、コンテナに特化したセキュリティツールが導入された「セキュリティテンプレート」を提供する。今後はAI向けコンテナイメージといったラインアップを増やし、業界特有の規格や対策を考慮した業界別運用テンプレートを拡充していく。
- コンテナ運用サービス
- コンテナの監視やパッチ適用などのコンテナ基盤の管理を代行する。基盤の維持管理はTISに任せることで、アプリケーション開発に集中できるようになる。今後は、セキュリティ運用などの様々な運用メニューを拡充していく。
また、エンタープライズ向けコンテナサービスの関連サービスとして、クリエーションラインと共同で、「DevSecOps導入コンサルティングサービス」を提供する。「アプリケーションのコンテナ化」「CI/CD自動化」「マイクロサービス化」といった、DevSecOpsを組織へ導入するうえで必要な取り組みのコンサルティングを行い、DevSecOpsの導入から運用までを包括的に支援する。