はてなは2019年7月17日、SaaS型のサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の機能を強化し、オプション機能「ロール内異常検知」を同年8月1日に提供すると発表した。マシンラーニング(機械学習)によって監視ルールの設定を簡素化する。これまでベータ版として提供してきた機能であり、今回正式版とした。
はてなの「Mackerel」は、SaaS型で提供するサーバー監視サービスである。専用のエージェントをインストールしたサーバー(Windows、Linux)を監視する。サーバーを仲介してネットワーク機器をSNMPで監視することもできる(関連記事:はてな、サーバー監視ツール「Mackerel」を強化、機械学習で監視ルールの設定を容易に)。
監視ルールは自由に設定可能である。CPUやメモリーの使用率、ロードアベレージといった標準的なメトリックに加え、JVMやAWS RDS、ELBの状況など、カスタマイズしたメトリックも監視できる。監視対象は、サーバー機群を「データベースサーバー」などのサービス用途/役割(ロール)別にまとめて指定できる(図1)。
図1:リソースの状況がしきい値を超えた際にアラートを出す。発生した個々のアラートごとに、時刻による状況の変化を可視化できる(出典:はてな)拡大画像表示
2019年8月1日から、新たなオプション機能「ロール内異常検知」を提供する。個々のサーバーごとに監視ルールを細かく設定したり、監視ルールをメンテナンスしたりしなくてもよくなる。異常を検知したいロールとしきい値を入力するだけでサーバーを監視できるようになる。
サーバー監視では、監視しているサービスにおいて、どのような状態を「異常」とするかを定義し、監視ルールを適切に設定する必要がある。ロール内異常検知では、マシンラーニングによって、これらを簡素化する。
Mackerelの価格(税別)は、有料プランの「Standard」の場合、監視対象サーバー1台あたり月額1800円。オプション機能であるロール内異常検知の価格は、ロールに登録してあるStandardホスト5台ごとに、Standardホスト1台分の1800円がかかる。この時のStandardホスト台数は、オートスケールなどを考慮し、1カ月の移動平均台数となる。
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