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GitHubが標準のCI/CD機能「GitHub Actions」を2019年11月にリリース、YAMLでワークフローを記述

2019年9月4日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ソフトウェア開発プロジェクト向けにソースコードやドキュメントを共有できるサービス「GitHub」を提供しているギットハブ・ジャパンは2019年9月4日、都内で説明会を開き、GitHubのCI/CD機能(GitHub Actions)について説明した。現在ベータ版を提供しており、同年11月13日(米国時間)に正式版をリリースする。オープンソース開発向けには無料で提供し、自社ソフトの開発については従量課金となる。

 GitHubは、主にソフトウェア開発プロジェクトで利用する、バージョン管理サービスである。ソースコードやドキュメントを開発プロジェクトで共有しながら、チーム開発ができる。新機能の1つが、GitHubに組み込まれたCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリ)機能のGitHub Actions。現在ベータ版を提供しており、2019年11月13日に正式版を提供する(関連記事GitHub Actionsベータ版にCI/CD機能を搭載、開発ワークフローの自動化を容易に)。

 GitHub Actionsは、リポジトリへのコミットといったGitHub上で発生するイベントをトリガー(契機)に、GitHub上で任意のアクション(Dockerコンテナ)を実行できるサーバーレス機能である。CI/CD機能を備えており、複数のアクションを組み合わせたワークフローを記述することによって、ソースコードのビルド、テスト、デプロイといったソフトウェア開発工程を自動で実行できる。

 ワークフローは、YAML構文で記述する。ワークフローやアクションの処理内容はコードとして管理できるので、GitHubで共有・再利用できる。GitHub Actionsは2018年の初期リリースはワークフローの記述にHCL構文を用いていたが、2019年8月8日にCI/CD機能を強化したタイミングでYAML構文に切り替えている。

 説明会では、実際にGitHub Actionsを使ってビルド、テスト、デプロイのワークフローを実行するデモンストレーションの動画を見せた。Node.jsのプロジェクトをnpmパッケージとしてビルドしてテストして配布するまでの一連のワークフローを実行して見せた。ワークフローファイル(YAML)にはテンプレートがあり、このテンプレートを編集するだけで利用できる。

 GitHub Actionsをリリースする背景としてギットハブ・ジャパンは、開発者が製品開発だけに注力したくても、開発環境の構築やソフトウェアの設定などの周辺作業が多く、手を煩わせている状況を挙げる。これを解消するため、ビルド、テスト、デプロイといった開発プロセスを自動化する機能をGitHubに組み込んだという。

 GitHub Actionsの料金は、オープンソース開発に使うパブリックリポジトリに対してアクションを実行する場合は無料。独自製品の開発に使うプライベートリポジトリに対してアクションを実行する場合は、GitHub Actionsの処理に要した時間に応じて従量課金制で課金する。無料期間を超えると追加料金が発生する。

 プランは4種類。1カ月あたりの無料期間(時間)は、「Free」プランが2000分、「Pro」プランが3000分、「Team」プランが1万分、「Enterprise」プランが5万分。無料期間を超えた場合の追加料金は、Linux環境が1分あたり0.008ドル、Windows環境が1分あたり0.016ドル、macOS環境が1分あたり0.08ドル。

 2019年の後半には、ユーザーがオンプレミス環境に自社ハードウェアを用意し、GitHubのサーバー資源ではなく自社ハードウェア上でワークフローのアクションを実行できる機能をリリースする。この使い方の場合、GitHub Actionsを無料で利用できる。アクションを実行する自社ハードウェア側に専用のエージェントをインストールして使う。

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GitHub / YAML / CI/CD / ワークフロー

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