NECは2020年2月26日、小売業向けに、他社製のPOS(販売時点情報管理)端末やPC/Windowsタブレットでも動作するPOSソフトウェア「NeoSarf/POS」を発表した。2020年3月から提供する。価格(税別)は、POSソフトウェアの初期ライセンスが標準価格で15万円。システム構築費用やハードウェア費用、保守費用は別途必要。NECグループは、2022年度末までに累計100億円の販売を目標にする。
NECの「NeoSarf/POS」は、POS端末に依存せず、企業内に異なるメーカーのPOS端末が存在する場合でも導入を可能にするPOSソフトウェアである(写真1)。各種オプション機能によって、電子マネーやECサイトと連携した購買体験を提供できる。NECグループの現地サポート体制を活用した保守サポートにより、円滑な店舗運営を支援する。
拡大画像表示
特徴は、NEC製のPOS端末だけでなく、他社製のPOS端末やPC/Windowsタブレットなど、多様な形態のPOS端末で動作することである。M&Aなどによって複数ベンダーのPOS端末が混在するユーザー企業においても、POS端末を統一することなく同一のソフトウェアで稼働させられる。
画面デザインについては、見やすくて分かりやすく、直感的な操作ができるとアピールしている。文字、ボタンサイズ、各項目の配置は、利用者のニーズに応じて変更できる(オプション機能)。初心者でも操作がしやすいため、教育コストを削減できるとしている。
オプションで、電子マネー、訪日外国人向け免税手続きシステム「J-TaxFreeシステム」、EC/通販統合システム「NeoSarf/DM」、QR決済をはじめ約30種類の決済サービスが使える基盤「マルチサービスゲートウェイ」などと連携する。これにより、リアル店舗とECサイトのポイントや購入履歴を統合できるほか、多様化する決済方法などに対応できる。
製品提供の背景について同社は、近年、小売業でM&Aなどによる事業の拡大が増えてきていることを挙げている。「企業内で増加する異なるメーカーのPOS端末を、同一のPOSソフトウェアで動作させたいというニーズが高まっている」という。