ボールドライトは2020年2月27日、交通移動手段をサービスとして提供するMaaS(Mobility as a Service)の業界俯瞰図「MaaS業界カオスマップ 2020年度版」を公開した。配車サービスや自動運転技術、決済サービスなど、MaaSを支える各分野の企業をカオスマップの中で整理している。
ボールドライトが、MaaS(Mobility as a Service)業界に参入している多数のプレーヤーを分類してカテゴリーごとに整理した「MaaS業界カオスマップ 2020年度版」を公開した(図1)。
今回、同社はMaaS業界における2020年のトレンドとして、事業者間や行政が連携した統合サービスや、カテゴリーを横断した事業間連携による統合型サービスが増えるとしている。
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2020年はカテゴリを超えてMaaSサービスの統合が進む
MaaSの市場規模は、試算では、2030年に欧米中で合計150兆円、日本では6兆円を超える。配車やシェアパーキング、自転車シェアなど、単体のシェアリングサービスは、すでに定着が進んでいる。2020年現在、情報、決済、事業、政策、目的地の順に、サービスの統合が提唱されている(図2)。
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例えば、第1段階、情報の統合では、各モビリティに関する所要時間や料金などの情報を統合する。第2段階、決済の統合では、発見や予約、支払いを、各モビリティや事業者をまたがってワンストップで行えるようにする。第3段階、事業の統合では、各モビリティ・事業者間でサービスやサブスクリプション方式などの料金体系を統合する。
現在、サービスの統合が最も進んでいるのは、大手鉄道会社を中心としたMaaSプロジェクトである。事業者間や行政が連携した6つの大型統合プロジェクトが、2019年までに一般公開されている。2020年は、これら既存統合型サービスの拡大に加え、カテゴリを横断した事業間連携による統合型サービスが増える。
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