サーバーワークスは2020年5月21日、同社が販売するクラウド型リモートデスクトップ「Amazon WorkSpaces」のユーザーに向けて、テレワーク環境における働き方を監視するサービス「リモートワーク証跡管理サービス」を開始した。エンカレッジ・テクノロジの監視ツール「ESS REC NEAO」を提供する。フル機能の有料版と、機能を限定した無料版がある。有料版の価格(税別)は、Amazon WorkSpacesのデスクトップ1台あたり月額1500円。
サーバーワークスの「リモートワーク証跡管理サービス」は、テレワーク環境における社員の働き方を監視するサービスである。テレワークで使われるクラウド型の仮想デスクトップを対象に、デスクトップの操作内容を動画や操作ログとして記録する(図1)。仮想デスクトップサービス「Amazon WorkSpaces」を対象に、エンカレッジ・テクノロジの監視ソフトウェア「ESS REC NEAO」を販売する形である。
背景として同社は、クラウド型の仮想デスクトップサービスは、画面転送型の仮想デスクトップであり、デスクトップPCの実体はクラウド上に存在するという状況を挙げる。「操作端末(シンクライアント)にはデータが移動しないためセキュリティを保てるが、一方で、テレワーク中に発生した人の操作ミスなどは把握しにくい」(同社)
リモートワーク証跡管理サービスで提供するESS REC NEAOは、Windowsの操作を映像(動画)として記録する内部統制ソフトウェアである。ファイル操作などの操作ログも、テキストログとして動画と並行して記録する。同一時刻の動画とテキストログを組み合わせることで、情報漏洩の原因を突き止めやすくなる(関連記事:エンカレッジ・テクノロジ、テレワーク時の働き方を監視する「ESS REC NEAO」を販売開始)。
同サービスを活用することで、Amazon WorkSpacesの操作ログを取得し、有事の際に証跡を取ることができるようになる。サーバーワークスでは、最も大きな効果として「証跡を取っていることによる悪意の抑制」を挙げている。テレワークのような人が見えない環境において、悪意を抑制できるとしている。
機能を限定した無料版と、フル機能版の有料版を用意している(表1)。
プラン | 無料版 | 有料版 |
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価格(税別) | 無料 | デスクトップ1台あたり月額1500円 |
ログ保存 | 保管期限は1週間。サーバーワークスの管理サーバーに保存 | 動画(画面キャプチャ)でユーザー環境に保存 |
レポート出力機能 | × | 定期的な状況把握を行うための監視レポートを生成 |
異常検知時のアラートロック | × | 設定した監視項目の条件を満たした時に発生 |
ログ閲覧方法 | ログファイル・閲覧環境の情報をサーバーワークスから提供 | 記録データは専用ツールでユーザーが確認可能 |