東亜石油が設備保全管理システムを刷新し、2020年6月8日から稼働させている。新システムでは、設備保全パッケージソフトウェアとして「IBM Maximo」を採用した。機器マスター、保全計画、予算計画、工事から購買、保全履歴、資材在庫を管理する。紙ベースの承認プロセスも電子化した。
東亜石油は、石油精製設備の保全管理システムを刷新した。設備保全パッケージソフトウェアとして日本IBMの「IBM Maximo」を採用した。IBM Maximoは、資産台帳の登録、保全計画、作業指示管理、購買管理、在庫管理といった設備保全管理業務に必要な機能を一通り備える。さらに、保全データを活用してデジタル変革を推進するための機能群を備える。
新システムでは、東亜石油が管理している約10万1500件の設備資産を一元管理する。メンテナンス状況を見える化し、属人化を防ぐ。保全計画の立案から点検検査までを一括管理することによって、個々の発注について品質や取引先などを管理する。資材を入出庫する際の在庫管理や、予備品の在庫管理には、バーコードを利用する。
これまで紙ベースで実施してきた承認プロセスを電子承認ワークフローへと変えた。点在していた設備機器データや保全データをMaximoで一元管理することによって、作業の進捗や実績、保全計画やリスク、コストなどを踏まえた中長期保全計画を立案する。これまで時間がかかっていた保全計画から予算計画立案までの業務を短縮する。
日本IBMは、構想策定に関するコンサルティングを日本IBMグループのエクサとともに実施した。IBM Maximoの導入はエクサが担当した。保全業務とIBM Maximoの知見を活かし、要件定義からシステム構築、安定稼働までを支援した。