[新製品・サービス]

セイコーソリューションズ、閉域モバイル網を介したNTP配信サービスを2021年1月から提供

インターネットやアンテナ不要でNTPサーバーを運営可能に

2020年11月5日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

セイコーソリューションズは2020年11月5日、閉域モバイル網を活用したNTP配信サービス「セイコークローズドモバイルNTP」を発表した。2021年1月11日から提供する。これを使うと、インターネットや各種アンテナを用いずにNTPサーバーを運用できる。NTPサーバー機器やモバイル接続アダプタ+SIMなど必要な機材一式をレンタルして使う。価格はオープンで、販売パートナーに要問い合わせ。

 セイコーソリューションズの「セイコークローズドモバイル」NTPは、閉域モバイル網を用いるNTP配信サービスである(図1)。オンプレミス環境にNTPサーバーを設置し、閉域モバイル網で接続したセイコーソリューションズのデータセンターと時刻を同期させる。これにより、アンテナの設置やインターネット接続がなくてもNTPサーバーの時刻の同期が可能になる。

図1:閉域モバイル網を使ったNTP配信サービスのイメージ(出典:セイコーソリューションズ)図1:閉域モバイル網を使ったNTP配信サービスのイメージ(出典:セイコーソリューションズ)

 同サービスを提供することは、2020年9月11日に発表済みである(関連記事セイコー、閉域モバイル網を使ったNTP配信サービスを2020年11月以降開始)。今回、情報をアップデートし、サービスの名称が「セイコークローズドモバイルNTP」になること、2021年1月11日から提供すること、レンタル型で提供することなどの新情報を追加した形である。

 なお、NTP(Network Time Protocol)とは、社内LAN上のサーバー機やクライアント機の時刻を正しく保つために使うプロトコルである。サーバー機やクライアント機からNTPサーバーへの問い合わせにレスポンスを返すことで、NTPサーバーの時刻をサーバー機やクライアント機に同期して反映させる。

 NTPサーバーの一般的な使い方は、インターネットを介して上位のNTPサーバーと時刻を同期させるというもの。こうした上位のNTPサーバーがインターネット上に複数ある。ただし、インターネットを介して上位NTPサーバーと時刻を同期させるやり方は、企業によってはセキュリティ上の問題から選択できない。

 GPSや電話回線などインターネット以外の情報ソースを活用する方法がある。セイコーソリューションズのNTPサーバー機も、GNSS、FMラジオ、光テレホンJJY、テレホンJJY、長波、などを情報ソースとして使える。ただし、これらを使うためには、専用にアンテナを設置したり、電話回線を引き込んだりする必要がある。

 セイコークローズドモバイルNTPは、これらの課題を解決する。アンテナなどの専用設備が不要で、なおかつインターネットを使わずにNTPサーバーを運営できる。LTEの閉域モバイル網を介してNTPサーバーの時刻を同期する仕組み。機材一式をレンタルで提供することで、より一層導入を容易にしている。NTPサーバー機の稼働状況などの月次レポートも提供する。

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