[新製品・サービス]
NTTデータ、継続的な設問で従業員のストレス変調を把握できる「パルスサーベイ」を販売
2020年12月25日(金)IT Leaders編集部
NTTデータは2020年12月23日、従業員の健康を管理する企業向けクラウド型健康管理システム「HealthDataBank」を強化し、従業員のストレスの変調を把握できる「パルスサーベイメニュー」を追加すると発表した。リモートワーク時代の健康経営を支援する。2021年1月から販売する。販売目標は、2022年3月末までに40万人。月額制のクラウドサービスとして利用できる。
Health Data Bankは、NTTデータが提供する健康管理サービスである。2020年11月末時点で、約2000団体400万人以上が健康管理に活用している。産業保健の業務に必要な機能のほか、生活習慣病や休職などに関するリスクをAIで予測する機能、組織ごとの健康状態を可視化する健康経営ダッシュボード機能などを提供する。
2020年8月には、非接触型バイタルデータ取得技術を有するBinah.aiの技術を採用し、スマートフォンカメラでの顔撮影によるバイタルデータ取得機能の追加に向けた実証を開始している。
今回追加したパルスサーベイメニューは、Health Data Bankで、月次/週次で5問程度の簡易な設問を継続的に繰り返すことで、従業員の変調などを把握管理できるサービスである(画面1)。
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運動不足をはじめとする生活リズムの乱れや、コミュニケーション不足によるストレス増加といった健康上の不調や変調を早期に把握し、上長など企業側が対策を迅速に実施できる仕組みを提供する。継続的に利用することで、企業の健康経営の戦略・施策の検討にも活用できる。
先行導入として、2020年10月からNTTグループ20万人が活用している。この実績やノウハウを活かして開発した。NTTグループで健康管理の現場に携わるスタッフの意見を集約し、必要最小限の設問を厳選したとしている。
パルスサーベイメニューを使うと、従業員からの回答を基に、不調者や変調者を簡単に抽出できる。Health Data Bankで管理しているストレスチェックや健診情報と掛け合わせることで、優先的に対応すべき従業員や、組織全体としての取り組みが必要な部署などを抽出できる。
背景について同社は、リモートワークが普及している一方で、運動不足をはじめとする生活リズムの乱れや、コミュニケーション不足によるストレス増加などの健康課題が生じていることを挙げる。「企業の健康経営にとって、これらを対面コミュニケーションに頼らずに対策することが、新たな課題になっている」(同社)。