アズジェントは2021年4月6日、クライアントPC上で動作する仮想マシンソフトで、インターネット接続端末と社内LAN接続端末を分離してセキュリティを確保することを目的とした製品「Hysolate Workspace」(開発元:イスラエルHysolate)を発表した。ハイパーバイザ型の既存製品「Hysolate」の後継製品にあたる。価格はオープンで、参考価格(税別)は、5000ユーザーの場合に1ユーザーあたり年額で約1万2000円から。販売目標は、初年度5億円。
アズジェントの「Hysolate Workspace」は、イスラエルのHysolateが開発したクライアントPC上で動作する仮想マシンソフトウェアである。インターネット接続用のWindows 10端末と業務用のWindows 10端末を、1台の物理PCに同居させられる。2つの端末を分離することで、セキュリティを高められる。インターネット接続端末がマルウェア感染などのセキュリティ侵害を受けても、業務用PCに影響が及ばずに済む(図1)。
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ホストOSの上で仮想マシンを動作させる仕組みで動作する。元々のホストOSはそのまま使いつつ、仮想マシン(ワークスペースOS)を後から追加できる。例えば、会社が支給した業務用PCに、インターネット接続端末を追加できる。反対に、個人が所有するPCに、業務用端末を追加できる。
ホストOS上で動作させる仮想マシンは、クラウド上で管理する。必要な業務アプリケーションをインストールしたOSイメージを作成しておき、これを多数のクライアントPCに展開できる。
エンドユーザーは、業務用端末の画面とインターネット接続端末の画面を、ショートカットキーで切り替えられる。端末間でテキストやファイルのコピーを許可するかどうかを制御できる。端末間でのコピー制御などのポリシーは、クラウド上の管理コンソールで設定できる。
なお、Hysolate Workspaceは、既存製品「Hysolate」の後継にあたる。既存のHysolateは、クライアントPCのハードウェア上で動作するベアメタル型ハイパーバイザ(仮想マシン基盤)である(関連記事:アズジェント、テレワークのセキュリティ確保に向いた仮想マシンソフト「Hysolate」を販売)。1台の物理PCの上で、業務用とインターネット接続用の複数台の仮想マシンを動作させる方式である。
ハイパーバイザ型のHysolateと比べて、Hysolate Workspaceでは導入が容易である。OSをインストールしなおすことなく、ホストOS上に仮想マシンを追加できる。仮想マシンのイメージもクラウドで管理して配備できる。