TISは2021年7月7日、ユーザーの同意の下でパーソナルデータを活用するためのマーケティングサービス「パーソナルデータ利活用サービス」を発表した。パーソナルデータ管理、認証/ユーザー管理、同意管理、レコメンド/マッチングなどを基本機能として備えている。
TISの「パーソナルデータ利活用サービス」は、ユーザーの同意の下でパーソナルデータを活用するためのマーケティングサービスである。パーソナルデータ管理、認証/ユーザー管理、同意管理、レコメンド/マッチングなどを基本機能として備えている(図1、関連記事:パーソナルデータが資産に?「情報銀行」の仕組みとビジネス環境)
拡大画像表示
パーソナルデータを安全に管理するための基盤を標準で提供する。情報銀行などの要素技術であるパーソナルデータ管理基盤を核に、OAuth/OpenID Connectなどの認証基盤と暗号鍵管理の仕組みを組み合わせている。
TISは、個別対応によるパーソナルデータ活用による価値創出を支援する点を特徴に挙げる。「パーソナルデータを元に、パーソナライズされたレコメンドやマッチング提案、データ提供者であるエンドユーザーへの価値還元などを実現する。パーソナルデータを活用すること自体に価値を創出し、さらなるビジネスの展開を支援する」(同社)
加えて、パーソナルデータの第三者提供を見据えた事業構想を支援するとしている。「データの提供先や提供データそのものの分類など、第三者提供をビジネス化するためのサービスデザインの支援に加え、外部の情報銀行やデータ取引所とのシステム的な連携の検討も含め、自社で情報銀行を構築したい事業者を支援する」(同社)
同サービスの利用により、企業は自社のビジネスモデルに応じて、サービスデザインのコンサルティング、ペイメント、マーケティング、アプリケーション/地域ウォレットなど各種のサービスと組み合わせて提供することができる。「データ品質の改善や個別システムとのインテグレーションによって、パーソナルデータ活用による新たな価値創出を支援する」(同社)
ユースケースとして、人と店舗のマッチングを挙げている。特定のスポットに訪れた人に対して周辺店舗をレコメンドし、来店と決済のコンバージョンを計測する。人と商品のマッチングでは、ヘルスケアアプリを通して取得した食事データなどのパーソナルデータとフィジカルスコアを元に、おすすめの保険商品をレコメンドする。