米アンシス(Ansys)の日本法人、アンシス・ジャパンは2021年11月1日、CAE構造シミュレーションソフトウェア「Ansys LS-DYNA」の稼働環境を拡大し、ARMプロセッサを搭載した「富岳」ベースの商用スーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」「同 FX700」で動作するバージョンを発表した。x86(Windows/Linux)版はアンシス・ジャパンの販売代理店(JSOL、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通)が販売する。FX1000/FX700版は富士通がハードウェアと共に販売する。
アンシス・ジャパンの「Ansys LS-DYNA」は、CAE(Computer Aided Engineering)による工業製品の構造シミュレーションソフトウェアである。工業製品の3Dモデルを利用して、製品の性能や機能の検証、落下衝突の解析などが行える。例えば、自動車の衝突安全性をシミュレーションできる。画面1は、航空機エンジンのファンブレードの破断を解析している画面である。
画面1:Ansys LS-DYNAによる航空機エンジンのファンブレード破断解析(出典:アンシス・ジャパン)拡大画像表示
ソフトウェアの稼働環境は、x86搭載PC(Windows/Linux)と、富士通のスーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPCシリーズ」である。今回、スーパーコンピュータの稼働環境を刷新した。2020年3月から出荷している現行機種でARMプロセッサを搭載した「PRIMEHPC FX1000」および「PRIMEHPC FX700」で動作するようにした(関連記事:富士通、京後継「富岳」ベースの商用スパコン「PRIMEHPC FX1000」「同FX700」を販売)。
稼働環境に加わったFX1000/FX700は、「富岳」ベースの商用スパコンで、ARMベースの「A64FX」プロセッサを搭載している。これに対して従来の稼働環境である「PRIMEHPC FX100」は、「京」ベースの商用スパコンで、「SPARC64 XIfx」プロセッサを搭載している。アンシス・ジャパンでは、今回のFX1000/FX700への対応に加えて、今後は他のARMベースのハードウェアでもAnsys LS-DYNAを使えるようにしていくとしている。
Ansys LS-DYNAはFX1000/FX700上で動作する最初のCAE構造シミュレーションソフトとなる。現在は単精度バージョンを提供しており、2022年中に倍精度バージョンのソルバーをリリースする予定。FX1000で単精度バージョンを使った場合、FX100と比べて2倍以上速い結果が得られているという。
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