[市場動向]

配線工事が不要なIoTカメラの提供でNTTドコモ、CTC、MOYAIが協業

2021年11月24日(水)IT Leaders編集部

NTTドコモ、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、MOYAIの3社は2021年11月22日、配線工事が不要で短期間で導入可能なIoTカメラ製品の提供に向けて協業したと発表した。IoTカメラはMOYAIのLED一体型IoTネットワークセンサー「IoTube」をベースにした製品で、マーケティング、人流解析、監視などの用途を想定する。2022年春から提供する予定である。

 NTTドコモ、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、MOYAIの3社は、配線工事が不要で短期間で導入可能なIoTカメラ製品の提供に向けて協業したと発表した。IoTカメラ製品は、電気・配線工事を行うことなく、店内や車両内などに目立たないように設置でき、動画マーケティング、人流解析、監視などの用途を想定する。2022年春から提供する予定である。

 IoTカメラは、MOYAIのLED一体型IoTネットワークセンサー「IoTube」に、NTTドコモのモバイル通信用SIMカードを組み込んで構成する。モバイル通信経由でカメラ映像をリアルタイムに閲覧できる。AIを用いた動画解析にも対応する。CTCは、データの保管、デバイス管理、動画の閲覧インタフェース開発、同システム基盤のサービス運営を担当する。 

 3社の協業で開発するシステム基盤は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からのアクセスを受けて、動画データの確認やダウンロードの機能を提供する。マイクやスピーカーを利用することで、緊急時に双方向の通話も行える。

 ユースケースとして、小売店に来店した顧客の属性分析や動線分析、商品の仕入れや陳列、店舗設計などのマーケティングと、各車両内の混雑度合いを把握して乗客のスマートフォンなどに混雑状況をリアルタイムに配信する3密回避を挙げている。

 ネットワークセンサーのIoTubeは、2022年春に新バージョンの提供を予定している。新版では、IoT端末側でAI分析するためのエッジAI機能を搭載するほか、温度・湿度・赤外線サーモグラフィ・煙検知の各種センサーなどを標準で装備する予定である。MOYAIは、高速に通信できる第6世代の無線LANや第5世代移動通信方式(5G)への対応も検討する。

 協業の背景について3社は、ネットワークカメラの高画質化や小型化が進み、人流解析や店舗での行動分析、遠隔監視による業務効率化、3密回避など新たな活用が注目されていること、その際にカメラの設置に伴うネットワークの手配や電気・配線工事に多くの時間とコストがかかることを挙げている。

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