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エッジ環境に最適化したUPSがデジタル競争力の礎に、リチウムイオンバッテリーが実現した小型軽量化の真価

2021年12月20日(月)

デジタル変革の進展と共に、IT基盤を安定稼働させることの重要性が再認識されている。昨今、特に課題となっているのが、“エッジ”環境のダウンタイムゼロをいかに実現するかということ。ここに、リチウムイオンバッテリー採用で大胆な小型軽量化を図ったUPS(無停電電源装置)で切り込むのがシュナイダーエレクトリックだ。注目製品の実態とは──。

「オフィスや店舗、工場など、データセンターではなくユーザーに近いロケーション、すなわち“エッジ”環境にもUPSを設置したいという声がありながら、例えば床の耐荷重といった制約から諦めるケースが少なからずありました。当社は電源容量5kVA帯の製品で初めてリチウムイオンバッテリーを採用することで大幅な小型軽量化を実現。業務の前線におけるダウンタイムゼロ、ひいては企業の持続的成長に寄与したいと考えています」。こう話すのは、シュナイダーエレクトリックの今野良昭氏(セキュアパワー事業部 エッジエコストラクチャー事業開発本部)だ。製品名は「APC Smart-UPS Ultra 5kVA」。世界に先駆けて2021年12月24日に日本市場で提供を開始する。

写真●APC Smart-UPS Ultra 5kVAの外観。ラックマウントの他、タワー型設置も可能だ
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軽視することの出来ないエッジのIT環境

AIやIoTをはじめ進化著しいデジタルテクノロジーを駆使することで競争力を生み出そうとする動きが業種業界を問わず活況であることは周知の通り。旗印はデジタル変革(DX)だ。その新たな取り組みは、ともするとクラウド一辺倒に捉える向きもあるが、極論に過ぎる。もちろんクラウドも不可欠であることに違いはないが、それと同等にオンプレミス、とりわけエッジと呼ばれる環境の重要性が際立ってきている。

例えば工場やプラントにある設備の稼働状況をセンサー経由で把握して最適化を図るようなケース。IoTデータの最終的な集約先はクラウドとするにしても、まずはその場で一次処理をする方式が主流であり、そのためのサーバーなどを拠点内に設置しなければならない。自動化や自律化が進む物流倉庫のシステムにしても同様だ。つまり、クラウドとオンプレミスを併用したハイブリッドなIT環境がビジネスの礎なのである。

それらは、すべてが連携してデジタル時代に相応しい競争力へと結実している。裏を返せば、停電などによってサーバー機器や処理中のデータにトラブルが発生した時のダメージは甚大だ。現場のちょっとした障害に思えることが、大きな商機ロスや信用失墜につながるリスクをはらんでいることを強く認識しなければならない。だからこそ現場(=エッジ)にも抜かり無い手立てが不可欠であり、最優先で導入を検討すべき位置付けにあるのがUPSだ。

シュナイダーエレクトリックの今野良昭氏(セキュアパワー事業部 エッジエコストラクチャー事業開発本部)

「これまで企業が後手に回っていた、あるいは導入したくても条件が折り合わなかった背景の一つには、製品サイドにおけるエッジ環境への最適化が不十分だったことが挙げられます。APC Smart-UPS Ultra 5kVAはここにフォーカスした製品であり、先鞭をつけることができたと自負しています」(今野氏)。管理すべきサイトが多々ありながら人的リソースに限りがあってメンテナンスが行き届かない、障害時の現状把握に時間を要して初動が遅れる…こうしたIT部門の従来からの悩みに応えるものとして期待が集まる。

小型軽量化の目をみはるインパクト

APC Smart-UPS Ultra 5kVAのスペックをざっと見てみよう。常時インバータ給電方式の単相UPSで、200V入出力、5000VA/4600Wの高出力に対応。目をみはるのがリチウムイオンバッテリーの採用によるスリム化で、鉛バッテリーを搭載した同社同クラスのSmart-UPS SRTと比較した場合に、3U→2Uと33%の小型化、さらに57kg→30kgと47%の軽量化を実現できている。本体より遅れて2022年の第2四半期の提供となる見込みだが、最大で10台まで対応する外部バッテリーもリリース。同じく3U→2Uとサイズダウンし、重量については91kg→32kgと約3分の1となった。

小型軽量化のみならずバッテリー期待寿命や製品保証の面でも目をみはる進化を遂げた
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これがどれほどのインパクトがあるものなのか、もう少し深堀りしてみよう。本体+外部バッテリー1台の構成で考えると、サイズは6Uから4Uとなり2U分のスペースが浮くこととなる。重量は148kgから62kgとなり、減量分は実に86kgだ。

床荷重の観点ではどうか。1本120kgのラックに本体+外部バッテリー1台を積載するとSmart-UPS SRTの場合が268kgなのに対して、Smart-UPS Ultraは182kgに過ぎない。一般オフィスの床荷重は300kg〜500kg/㎡とされ、ひとまず400kg/㎡とするなら、このラックに追加できる機器は前者が合計132kg、後者は合計218kg。「仮にサーバー1台が20kgとすると、前者は6台しか積めませんが、後者は10台まで搭載できることになり、大きな違いとなります。ラックのスペースは空いているけれど、これ以上は床が抜けるので載せられないといった問題を解決できるのです」と今野氏は説明する。

小型軽量化によってエッジ環境でもサーバーなどの機器をより多く搭載できる
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バッテリーの期待寿命が従来の5年から10年へと2倍になった点も見逃せない。また、無償保証期間を2年から5年とし、有償の延長保証期間は最大で10年間までに延ばした。「先に触れた最大10台までに対応する外部バッテリーも含めて、可用性の向上と管理者の負担抑制に直接的に効いてきます」(今野氏)。さらに、遠隔から稼働状況を監視したいとのニーズにも対応。クラウド監視ツールの「EcoStruxture IT Expert」や、シュナイダーによる運用監視サービス「EcoStruxture Asset Advisor」と組み合わせられるので、日頃からの万一への備えという観点でも安心できるだろう。

同社は、企業内サーバールームや工場内ネットワーク、物流拠点、研究・教育機関、医療情報分野などにフォーカスを当てて、APC Smart-UPS Ultra 5kVAの価値を積極的に訴求していく構えだ。

環境性能で評価する新潮流も

エネルギー密度が高いという特性から、軽量コンパクトな設計を可能とするリチウムイオンバッテリー。ただし、鉛バッテリーに比べるとコストが高いし、リサイクルの面でも後れをとっていると捉えられがちだ。しかし、「昨今の研究開発の成果には目をみはるものがあり、今後はリチウムイオンへのシフトが顕著になることでしょう。当社は、ワールドワイドでのビジネス規模や調達力を活かして、さらに市場展開を加速させます」(今野氏)と意気込む。

リチウムイオンバッテリーと聞いて、発熱や発火などの安全面での懸念を抱く人もいるかもしれない。もっとも、一口にリチウムイオンバッテリーと言っても幾つかの分類があり、「当社が採用しているのは、コバルトの一部をニッケルとマンガンで置換し、3種類の原料を使用することで安定性や安全性を高めた三元系と呼ばれるものです。日本メーカー製のセル(リチウムイオンバッテリーを構成する単位の一つ)ですし、幾つもの安全性試験で実績を積んでいるので、安心してお使い頂けます」と今野氏は強調する。

加えて昨今の市場では、環境性能の面でUPSを比較検討する動きも活発化しているという。製品ライフサイクルにおいては、従来は最長でも7年だったものがSmart-UPS Ultraではバッテリー含めて10年にまで延長された。また製品設計にも工夫を凝らし、通常使用時の消費電力は32%減、発熱量でも31%減と環境負荷を抑えている。また同社が、2021年のダボス会議において、サステナビリティの観点で世界各国の企業を評価する「Global 100 Most Sustainable Corporations in the World」で1位に選出されたことからも製品開発や市場への価値提供の姿勢が如実に表れている。

「リチウムイオンが全盛となるであろう今後を見据えると、今回のAPC Smart-UPS Ultra 5kVAのリリースはまだ序章に過ぎません。別容量クラスの製品も順次発表していきながらポートフォリオを拡充し、新しい市場を牽引していきたいと思います」と今野氏は取材を締め括った。


●お問い合わせ先

シュナイダーエレクトリック株式会社

www.se.com/jp

Smart UPS Ultra 製品紹介資料:
https://www.apc.com/jp/ja/download/document/Smart-UPS_Ultra_Catalog_2111/

製品についてのお問い合わせ:
https://www.apc.com/jp/ja/support/contact/ask_apc.cfm

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