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NEC、不要ファイルの削除を促すファイルサーバー管理ソフト新版「NIAS V4.3」、Boxへのデータ移行機能を強化
2022年1月28日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NECは2022年1月28日、ファイルサーバー管理ソフトウェア「NEC Information Assessment System」(NIAS)の新版V4.3を発表した。同年2月から提供する。不要ファイルの削除を促すことによってファイルサーバーのデータ量を削減するソフトウェアである。新版では、Boxへのデータ移行機能を強化し、データ移行前の棚卸機能などを追加した。
NECの「NEC Information Assessment System(NIAS)」は、ファイルサーバー管理ソフトウェアである。Windowsファイル共有サーバーやNAS(Network Attached Storage)などCIFS/SMB方式で動作する複数のファイルサーバーを対象に、削除候補となる不要なファイルを検出して、ファイルサーバーの容量逼迫を防ぐ機能を備えている(関連記事:NEC、不要ファイルの削除を促すNASスリム化ソフトに新版、全社共通ルールで管理可能に)。
不要ファイルの候補を、ファイルサーバーの利用状況とデータの増加予測に基づいて提示し、NIASからファイルの利用者にメールで整理(削除)を依頼する仕組み。重複ファイルや長期間未参照のファイルなど、事前に設定したルールに合致したファイルを自動削除する運用も可能である。
データ移行オプションを適用すると、オンプレミスのファイルサーバーから、外部のCIFSファイル共有サーバーへとデータを移行可能になる。別機種のストレージだけでなく、AWSやAzureのようなIaaS環境上のファイルサーバーにもデータを移行可能。さらに、クラウドストレージのBoxにデータを移行する機能も持つ。重要なファイルをオンプレミス環境に残しつつ、社外で共有が必要なファイルをBoxに移行する、といった運用ができる。
ファイル名やアクセス権の棚卸でBoxへのデータ移行時のエラーを削減
新版のV4.3では、Boxへのデータ移行機能を強化した。ファイル名やアクセス権の棚卸し機能を追加した。Boxへデータを移行する前に、アクセス権の不備があるファイルを一括で修正でき、データ移行時のエラーを減らす。また、移行時のファイル転送速度を従来比約1.4倍に向上させたほか、移行作業に問題が起こった際には、Boxからオンプレミス環境に戻せるようにした(図1)。
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新版では、フォルダの作成と割り当て、アクセス権の付与などに関する申請承認ワークフローの機能も強化した(図2)。複数人の承認が必要になる多段承認機能を追加した。同機能は、ユーザーからの「承認者が複数いる場合も組織内のルールに応じてワークフローを設定したい」という声を反映したものである。
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価格(税別)は、基本ライセンス(1TB)が50万円から。リソース管理オプションが50万円から。個人情報検出オプションが50万円から。データ移行オプションが50万円から。