インターネットイニシアティブ(IIJ)は2022年4月21日、「IIJマネージドデータベースサービス」の品目を拡充し、月額10万円台で利用できるOracle Databaseのメニューを追加した。Oracle Databaseは全4品目となり、小規模から大規模までカバーできるようになった。最小構成の品目「OD-D12-16」は、12コア16GBメモリーで月額10万3000円(税別)。
IIJの「IIJマネージドデータベースサービス」は、データベース管理システム(DBMS)を、運用サービス込みでクラウド型で提供するサービスである(図1)。DBMSとして、Oracle DatabaseまたはSQL Serverが使える。このうち、Oracle Databaseについては、ユーザー占有のサーバー機器を提供する。DR(災害復旧)構成や冗長構成、バックアップといった負荷の高い運用項目も、フルマネージド型で提供する。
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今回新たに、Oracle Databaseの新たな品目として、従来のサービスにはなかった「12コア、16GBメモリー、月額10万円台」の小規模構成・低価格のメニューを追加した。業務システムでOracle Databaseを利用しなければならないが、データベースの構築や運用を行える技術者がいない中小規模のユーザーなど、低コストかつ負荷なくOracle Databaseを利用したいユーザーに適する。
従来、Oracle Databaseのサービス品目は3つあった。今回、最小構成の品目(12コア16GBメモリー)を含めて、3つの品目を追加した。代わりに、今回追加した上位2品目(24コア96GB、24コア192GB)と置き換える形で、既存の2品目(16コア96GB、16コア192GB)をメニューから消した。既存の品目では、最上位の1品目(20コア256GB)だけをメニューに残した。これにより、今回追加した3品目と、既存の1品目を合わせた4品目のラインアップで、小規模から大規模までカバーできるようにした(表1)。
品目 | OD-D12-16 | OD-D24-96 | OD-D24-192 | OD-D20-256 | |
---|---|---|---|---|---|
論理コア | 12コア | 24コア | 24コア | 20コア | |
メモリー | 16GB | 96GB | 192GB | 256GB | |
ストレージ | SSD 500GB | NVMe SSD 4TB | |||
初期費用 | 0円 | ||||
月額費用 (税別) |
冗長化なし | 10万3000円 | 16万6000円 | 22万6000円 | 23万8000円 |
冗長化あり | 23万3000円 | 36万7000円 | 48万7000円 | 51万2000円 |
今回追加した3品目は、「白井データセンターキャンパス」(白井DCC)に設備を構築した。同じ白井DCC内に設備があるIaaS「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2」とローカルで接続しているため、同IaaS上のアプリケーションサーバーから低遅延でデータベースにアクセス可能である。
また、IIJプライベートバックボーン上のゲートウェイを経由して、Microsoft AzureやAmazon Web Services(AWS)などの他社クラウドサービスとも低遅延で接続している。データの保護の観点から「重要なデータは国内に保管したい」というユーザーも、アプリケーションは外資系パブリッククラウドを利用しながらデータは国内クラウドサービスに保管する、といったシステム構成が可能である。