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NTTデータ、TCFD開示対応コンサルティング、組織体制からCO2排出量算定/削減目標設定、システム導入まで支援

2022年7月28日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータは2022年7月27日、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に沿った企業の情報開示を支援するコンサルティングサービスを開始すると発表した。組織体制からCO2排出量算定/削減目標設定、CO2排出量を可視化するシステムの導入までサポートする。販売目標として、2023年度内に50社を掲げる。

 NTTデータは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言に沿った企業の情報開示を支援するコンサルティングサービスを開始する。TCFDが示す4つの推奨開示項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に関する対応をトータルで支援する(図1)。

図1:企業がTCFD開示にあたって必要になる対応(出典:NTTデータ)
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 TCFD開示のための組織体制の構築、CO2排出量算定・削減目標の設定、デジタル化の提案、情報開示の支援までコンサルティングを提供。加えて、CO2排出量を可視化するシステムの導入など、同社の既存サービスを合わせて用意している(図2)。

図2:CO2排出量可視化システムとあわせた提供イメージ(出典:NTTデータ)
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 ユーザーとして、TCFD開示対応が実質義務化されたプライム市場上場企業を中心とする上場企業を想定する。初めてTCFD開示対応に取り組む企業をはじめ、開示内容を緻密化/深化させたい企業が対象となる。「近い将来、プライム市場上場企業だけでなく、有価証券報告書を提出する企業すべてがTCFD開示を求められる可能性がある」(同社)という(図3)。

図3:気候変動に関する開示義務化の流れ(出典:NTTデータ)
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 具体的なサービス内容は、表1のとおり。

表1:TCFD開示を支援するコンサルティングサービスの内容(出典:NTTデータ)
概要 詳細
TCFD開示対応コンサルティング TCFD開示にあたって必要となる戦略策定を支援する。気候変動に関する世界の最新の規制や各国の状況に対応する。
一時的な開示対応にとどまらず、開示や気候変動対策などサステナビリティに関する取り組みをユーザーに自律的に継続してもらうための支援も行う。勉強会の実施や経営層への説明、運営組織体制の構築などを支援する。
CO2排出量算定と削減目標の設定 TCFD開示に必要となるCO2排出量算定・削減目標設定を支援する。排出量算出に必要な活動量情報の収集、および収集できない情報に対する対応方針の検討を支援する。
その後、収集した情報ごとの算定方式を決定し、CO2排出量を算定する。同業他社の事例調査をもとに、今後のCO2排出量削減目標の設定を支援する。
加えて、再エネ・クレジットの調達コストも加味した削減ロードマップを策定する。
デジタル化の提案 デジタル技術を活用し、効率化や定常化まで柔軟に提案する。情報開示に必要となる温室効果ガスの排出量可視化の要件に合わせて、NTTデータが保有するCO2排出量可視化システムを適用することで、企業や製品単位で削減を見越した可視化を進める。
その他情報開示対応の支援 必要に応じてCDP質問書への回答やSBT目標の策定など、関連する情報開示の支援も提供する。

 NTTデータは、コンサルティングサービス提供の背景として、上場企業の間でTCFD開示の重要性が高まっていることを挙げる。「東京証券取引所は、2021年6月に改訂したコーポレートガバナンス・コードにおいて、東証上場企業に対してサステナビリティの取り組みを経営戦略の開示に含めることを定めた。なかでも、プライム市場上場企業に対しては、気候変動が自社に与える影響についてTCFDか同等の枠組みに基づく開示を求める原則を新設した。TCFD開示が実質的に義務化されている」(同社)。

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