[事例ニュース]

ファミリーマート、飲料を補充するAIロボットを300店舗に導入

NVIDIA Jetsonを搭載し、4つのAIモデルで検知・判断

2022年8月10日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ファミリーマートは2022年8月10日、飲料を補充するAIロボットをファミリーマート店舗に導入すると発表した。2022年8月から順次導入を開始し、今後300店舗へと拡大する。Telexistence(本社:東京都中央区)が開発したAIロボット「TX SCARA」を使う。これまで店舗スタッフがバックヤードで実施していた陳列作業をロボットが代行する。

 ファミリーマートは、飲料を補充するAIロボットをファミリーマート店舗に導入する。これまで店舗スタッフが実施していた飲料補充業務をロボットに24時間体制で代行する。2022年8月から順次導入を開始し、今後300店舗へと拡大する(写真1)。

写真1:AIロボット「TX SCARA」が飲料を補充している様子(出典:ファミリーマート)
拡大画像表示

 ファミリーマートによると、同チェーンでの1日あたりの飲料販売本数は1000本に達することもある。以前は店舗スタッフが1日に何度も売り場を離れ、冷蔵ケースに飲料を補充していた。低温のバックヤードでの陳列は作業負荷が高かったという。

 AIロボットとして、Telexistenceが開発した「TX SCARA」を採用した。24時間動作し、冷蔵ケースの陳列棚を常時スキャンして在庫状況を把握する。ロボットに搭載された複数のカメラで飲料陳列棚をスキャンし、品薄になっている飲料を検知して陳列のための最適な経路プランを生成し、ロボットに陳列を指示する。さらに、過去の時間帯別の売れ行きデータを踏まえて、陳列の優先順を判断する。

 環境の変化などにより、まれにロボットによる陳列エラーが発生した場合(陳列位置を間違える、飲料が倒れるなど)は、ロボットは遠隔操作モードに切り替わる。遠隔操作モードでは、VR(仮想現実)ヘッドセットとインターネットを介してロボットを遠隔制御する。

 店舗業務の一部をAIロボットが担うことを前提に、店舗作業分析システム「TX Work Analytics」も合わせて導入した。店舗スタッフが位置情報の発信機を装着し、店内に設置した受信機が位置データを認識することによって、各時間帯における業務の作業時間を可視化/分析するシステムである。

●Next:飲料の適切な補充を担うAIロボット「TX SCARA」の仕組み

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
関連キーワード

ファミリーマート / Telexistence / NVIDIA Jetson / コンビニエンスストア / 小売 / 店舗 / 自動化 / 飲料

関連記事

トピックス

[Sponsored]

ファミリーマート、飲料を補充するAIロボットを300店舗に導入ファミリーマートは2022年8月10日、飲料を補充するAIロボットをファミリーマート店舗に導入すると発表した。2022年8月から順次導入を開始し、今後300店舗へと拡大する。Telexistence(本社:東京都中央区)が開発したAIロボット「TX SCARA」を使う。これまで店舗スタッフがバックヤードで実施していた陳列作業をロボットが代行する。

PAGE TOP