NTTコムウェアは2022年10月26日、AI画像認識ソフトウェア「Deeptector」を強化し、アナログメーターの値を読み取る新たな判定型を追加した。アナログメーターの示す値を画像認識によってデジタル化することで、設備保全・点検の負担を軽減するのが狙い。すでに提供している「物体検出型」「分類型」「レベル判定型」「正例判定型」「領域検出型」の5つの判定型に「アナログメーター読み取り型」を追加した形である。
NTTコムウェアの「Deeptector」は、ディープラーニング(深層学習)を利用した画像認識ソフトウェアである。工場における点検や検査などの、人の「目」による判断をAIが代替する。画像認識AIの利用に必要な、教師データの作成、学習、判定、の一連の機能を提供する。「インストール版」と、SaaS型で提供する「クラウド版」を用意している(図1)。
図1:AI画像認識ソフトウェア「Deeptector」を強化し、アナログメーターを読み取れるようにした(出典:NTTコムウェア)拡大画像表示
作成可能なAIモデルに応じて、「物体検出型」「分類型」「レベル判定型」「正例判定型」「領域検出型」の5つの判定型を提供してきた。今回、新たに「アナログメーター読み取り型」を追加した。アナログメーターの示す値を画像認識によってデジタル化することで、設備保全・点検の負担を軽減するのが狙い。製造業の工場にある機器類のメーターや、プラント(ガス、発電、水など)に大量にあるアナログメーターなどを主な対象にしている。
Deeptectorの判定結果を外部で利用するための仕組みとして、REST APIを提供する。また、REST APIを直接利用できない既存の生産設備・制御システムと連携するための仕組みとして、生産設備とModbusなどで通信するソフトウェア「業務連携アプリケーション」も用意した。業務連携アプリケーションを使うと、AIの判定結果に基づいて既存の生産設備・制御システムを自動で制御できるようになる(図2)。
図2:「業務連携アプリケーション」を組み合わせたAI活用業務のイメージ(出典:NTTコムウェア)拡大画像表示
NTTコムウェアは取り組みの背景として、製造現場において、人手による設備保全・点検業務が負担になっていることを挙げる。「『高所など危険個所のメーター検針も人手で対応している』『遠隔地や点在するアナログメーターの点検に手間がかかる』という声が上がっている。デジタルメーターへの切り替えは、調達コスト以外にも、周辺機器、既存システムとの連携などのコストがかかるため、製造現場においては依然としてアナログメーターや電気信号による制御が必要な設備も多く、AIを導入するハードルになっている」(同社)。
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