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トランコム、求貨求車システムのマッチングにAIを導入、年間1万件のマッチングロスをなくす

2022年11月8日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

総合物流企業のトランコム(本社:愛知県名古屋市)は2022年11月7日、スポット輸送のニーズとパートナー企業の車両情報をマッチングする求貨求車システムにAIを導入すると発表した。AIを導入することで、検証時の試算では、従来荷請けしなかった貨物のうち10%(約1万件/年)以上が荷請けに回る見込みである。PKSHA TechnologyのAI技術を導入する。

 トランコムは、顧客の定期幹線輸送や波動対応のスポット輸送のニーズと、全国のパートナー企業の車両情報をマッチングする求貨求車システムを提供している。今回、求貨求車システムにAIを導入する(図1)。

図1:マッチング可能性をスコア化するAIアルゴリズムを導入して求貨求車システムのマッチングロスを減らす(出典:トランコム)
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 背景として、中長距離の幹線輸送は、荷姿、荷物の固定方法、積み降ろし場所のルールなど、輸送条件が多岐に渡る。このため、AIによる自動化は難しく、営業スタッフが荷請けを判断し、荷主の要望に合わせて柔軟な対応をしている。マッチングロス(マッチング可能性が高いにも関わらず荷請けしなかったことによる輸送機会ロス)も発生しているという。

 今回、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)の技術を導入して、マッチング可能性をスコア化するAIアルゴリズムを構築する。これにより、マッチングロスの削減を目指す。検証時の試算では、AIが算出したスコアを活用することで、従来荷請けしなかった貨物のうち10%(約1万件/年)以上が荷請けに回る見込みである。

 なお、構築するAIアルゴリズムにより、数千万におよぶ過去のマッチング実績と、過去数年の貨物・空車の需給傾向を学習させる。こうして、対象貨物とマッチングする空車が見つかる可能性を予測し、100点満点でスコア化する。スコアの根拠として、予想空車量、ルート、過去実績の3つを利用する。こうして、営業スタッフの荷請け判断を支援する。

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