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熟練技能をAIで再現して製造の品質安定化を支援─三菱総研DCS

2022年12月13日(火)IT Leaders編集部

三菱総研DCSは2022年12月12日、製造業の品質安定化を支援するAIサービスを開発し、同日にベータ版のテスト販売を開始したと発表した。中島合金や上島熱処理など複数の企業との実証実験を通じて、製造品質の安定化に貢献できることを確認済みとしている。テスト販売の価格は月額15万円。

 三菱総研DCSは、製造業の品質安定化を支援するAIサービスを提供する。「製造条件(製造時の制御因子)と、製品スペック」の関係や、「製造条件のバラツキとこれを打ち消す微調整量」の関係を学習するAIを作成する。中島合金や上島熱処理など複数の企業との実証実験を通じて、製造品質の安定化に貢献できることを確認済みとしている(図1)。

図1:製造業の品質安定化を支援するAIサービスの概要(出典:三菱総研DCS)
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 クラウドサービスとして、Webブラウザから利用する。AIに詳しくなくても、業務に必要なAIをユーザー自身で作成可能だとしている。また、精度の高いAIを作成できるように、三菱総研DCSのデータサイエンティストが支援する。必要に応じて、データの加工や選定などを行う。支援にあたっては、AIのテーマをヒアリングしたうえで、製造現場の見学などを実施する。

 同社は、今回提供するAIサービスの価値を3つ挙げている。

  1. 製造条件のバラツキを打ち消し、製造品質を安定化させる熟練技能者の勘を、AIで再現する。これまで継承が難しかった熟練者の暗黙知を若手でも使えるようになり、属人性の解消、生産計画の自由度向上、働き方改革などの効果が得られる。
  2. 目標とする特性値に対する製造条件の各因子の寄与率を、数値、グラフで表示する。品質に強く寄与する条件を把握することで、製造プロセスや資材の管理方法の改善に役立つ。
  3. 現行製造条件のロバスト性(製造条件の変動に対して、目標とする特性値の変動が少なくなっている性質)を可視化することで、ブレに強い製造条件を選択可能になる。
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