[新製品・サービス]
Celonis、複数プロセスで成り立つ業務全体をマイニングする新製品「Process Sphere」
2022年12月21日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
Celonisは2022年12月21日、プロセスマイニングツール新製品「Process Sphere」および「Business Miner」を発表した。Process Sphereは、単一プロセスではなく複数プロセスで構成される業務全体をマイニングするツール。Business Minerは、業務部門の担当者に向いたツールであり、質疑応答型の探索だけで洞察が得られる。
Celonisの「Process Sphere」および「Business Miner」は、いずれもプロセスマイニングツールの新製品である。2022年11月に独Celonisが開催した「Celosphere 2022」イベントで初めて発表された(関連記事:プロセス可視化がX線からMRIのレベルに─独Celonisが次世代プロセスマイニング「Process Sphere」を発表)。
Process Sphereは、単一プロセスではなく複数プロセスで成り立つ業務全体をマイニングするツール。Business Minerは、業務部門の担当者に向いたツールであり、質疑応答型の探索だけで洞察が得られる。
図1:単一プロセスではなく複数プロセスで成り立つ業務全体をマイニングする新製品「Process Sphere」の概要(出典:Celonis)拡大画像表示
Process Sphereは、これまで結び付けられていなかったデータを結び付けることにより、ビジネスを構成する要素同士の関係性を理解できるようにするツール(図1)。サプライチェーンを構成する、受注、購買依頼、請求書、出荷などの要素間の関係性が分かる。サプライヤーへの支払いが遅延していることなどを特定し、こうした要因が業務にどのように波及しているのかなどを明らかにする。
記者発表会では、電動スクーターの販売プロセスを例に、納期が遅れている原因をProcess Sphereを使って調べるデモンストレーションを見せた。まず、プロセスフローのグラフ上で、マウスで受注イベントと出荷完了イベントをポイントする。これだけで、受注伝票と出荷伝票にまたがったプロセスを分析し、受注から出荷までにかかっている時間が分かる。
受注から出荷完了までの平均時間である7日に対して、10日以上かかっているケースをフィルタリングによって調べる。この結果、出庫指示を出したにも関わらず製品が無くて出荷できなかったケースが多いことが分かる。欠品の原因を探ると、原材料が届いていないことが分かる。受注と購買の関連性を確認しながら原因を探ると、バッテリ部品の到着が遅れていることが分かる。
このことから、資材を購入するプロセスを改善しないと納期が改善しないことが分かる。さらに、欠品以外の要素として、サプライヤーへの支払いがタイムリーに行われていない現状も分かる。これによるサプライヤーとの関係悪化も、納期が遅れる原因の可能性として挙がる。このように、Process Sphereでは、複数のプロセスにまたがった分析によって業務のボトルネックを把握可能である。
●Next:ビジネスユーザー向けの「Business Miner」の特徴
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