TISは2022年12月22日、「マイナンバーカード本人確認サービス」を発表した。マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を用いた本人確認サービスである。署名用電子証明書の有効性を地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に照会し、確認結果をサービス事業者に連携する。Web APIとして提供するため、サービス事業者は公的個人認証の検証者に求められる主務大臣認定の取得や、システム基盤の設備投資が不要である。
TISの「マイナンバーカード本人確認サービス」は、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を用いた本人確認サービスである。署名用電子証明書の有効性を地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に照会し、確認結果をサービス事業者に連携する。Web APIとして提供するため、サービス事業者は公的個人認証の検証者に求められる主務大臣認定の取得や、システム基盤の設備投資が不要である(図1)。
本人確認がオンラインで完結するため、人手による審査業務などの業務負荷が減る。本人確認書類やデータの管理が要らなくなり、これらの管理コストも減る。犯罪収益移転防止法第六条のワ方式に準拠した本人確認が可能である。J-LISの公的個人認証サービスを利用することから、なりすましや改竄を防げるとしている。
エンドユーザー視点では、サービスへの登録時や本人確認時の手間や利便性が向上する。手続きを簡素化できるほか、マイナンバーカードの署名用電子証明書から読み取った4情報(氏名、住所、生年月日、性別)を手動で入力せずに済む。
「従来の本人確認手法がサービス利用者にとってもサービス事業者にとっても煩雑である。一方で、マイナンバーカードは普及が進んでおり、マイナンバーカード機能をスマートフォンに搭載する方針も決まっている」(TIS)ことから、マイナンバーカードを利用した本人確認サービスの提供に至った。