Ridgelinezは2023年5月15日、「生成系AIコンサルティングサービス」を提供開始した。生成AI技術の導入を支援するとともに、倫理面や正確性、安全性を確保する。これにより、業務の改革や新サービスの創出を支援する。サービスは、アセスメント、実証実験(PoC)、実装の3つのフェーズで構成する。
Ridgelinezの「生成系AIコンサルティングサービス」は、生成AI技術の導入と効率的な活用を支援するサービスである(図1)。アジャイル手法を用いてサービスを導入し、生成AIを活用できるかどうかを迅速に評価する。適用業務の洗い出し、ユースケースの設計、PoCの実施、実装・開発までエンドツーエンドで支援する。
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生成AIは大量のデータを学習し、新しい文章やコンテンツを生成する能力を持ったシステムを指す。「言語処理が煩雑な企業活動に役立つ」(同社)としている。
サービスを提供するチームは各分野の専門家で構成する。例えば、業務デザイン、UXデザイン、AIテクノロジー、アジャイル開発、システムアーキテクチャ、情報セキュリティ、リスクマネジメント、ガバナンスなどの分野の専門家を取り揃えた。
サービスは、アセスメント、実証実験(PoC)、実装の3つのフェーズで構成する。
アセスメントフェーズでは、Ridgelinezでの社内実践を通じた適用アイデアをインプットとして、適用の可能性がある業務を洗い出し、ユースケースを設計する。「生成AI技術が急速に進化する中、人と生成AIが担う領域の見極めが肝要」(同社)と指摘する(図2)。技術トレンドや内容を把握することで、適用のアイデアを得られるという。
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PoCフェーズでは、有望なユースケースに対して、MVP(最小限の機能を有した製品)を構築するためのPoC計画を策定する。PoCを実施し、評価することによって、AI技術の適用可能性、期待できる効果、課題や改善点を明確化する。これにより、生成AIを導入した際の成功率を高める。実装フェーズへの円滑な移行を促進する。
実装フェーズでは、PoCフェーズで得られた知見をもとに、業務モデルを設計し、実装・開発する。同時に、運用ルールの策定など、導入に必要な要素を整える。
「生産性を拡張する技術として生成AIへの注目が高まっている一方で、誤った使い方をすると逆作用を招く。企業や組織で活用を促進する際は、生成AIの特徴を正しく理解して導入する必要がある」(同社)
なお、Ridgelinezでは、すでに全社で生成AIを業務活用している。各種社内システムと組み合わせて使っている。日々アップデートを行うことで、システム運用やセキュリティ対策も含めた実践知を蓄積している。これらの知見を活用してコンサルティングサービスを提供する。