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豊通シスコム、基幹システムをERP「GRANDIT」で刷新、会計/販売システムを統合してバッチ処理を削減

2023年5月30日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

豊田通商グループのシステム構築ベンダーである豊通シスコム(本社:愛知県名古屋市)は、老朽化していた基幹系システムをERP(統合基幹システム)の「GRANDIT」で刷新した。刷新により、販売と会計の両システムを統合し、業務処理のリアルタイム性を高めた。GRANDITが2023年5月30日に発表した。

 豊通シスコムは、老朽化していた基幹系システムを、ERP(統合基幹システム)の「GRANDIT」で刷新した(図1)。旧システムは、会計システム(親会社の豊田通商がスクラッチで開発)と販売系システム(豊通シスコムの自社開発)を別々に管理しており、運用の効率が悪かった。旧システムの導入は2010年11月頃であり、10年以上の年月が経過し、老朽化も進んでいたという。

図1:豊通シスコムが再構築した基幹システムのイメージ。ERPを導入し、これまで別々のシステムだった販売系システムと会計システムを統合した(出典:GRANDIT)
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 会計システムと販売系システムを別々に運用していたことによる課題の1つは、システム間のデータ連携のためのバッチ処理が多かったことである。日次の夜間バッチや月次バッチを実行していたが、リアルタイム性に欠けることが問題だったという。

 また、原価計算の手法「実際原価管理方式」から「標準原価管理方式」に変更する需要もあった。標準原価管理方式に移行するには販売系システムに手を加える必要があったが、システムを改修するリソースを割けないことから、基幹システムを刷新するしかなかった。

 実際原価管理方式は、実際にかかった稼働工数を基にSE単価を計算するもの。毎月のSE単価が稼働率の影響を受けて月ごとに変動してしまい、案件ごとの原価が見えづらいというデメリットがあった。一方の標準原価管理方式では、事前に設定したSEの標準単価を基に案件ごとに原価を管理する。

 基幹システムの再構築にあたって、アドオン開発やカスタマイズは最小限に抑えた。ユーザーから上がった要望は、経営推進部や管理職がピックアップし、事前にヒアリングした意見なども取り入れて丁寧な説明をしていくなど、ユーザーの間でコミュニケーションを重ねて調整してもらったとしている。

 新システムの効果として、販売系システムと会計システムを統合したことで、これらの間のデータ連携が不要になり、業務処理のリアルタイム性が向上した。例えば、財務経理では、月締めの作業に要する時間が、半日から1日程度短縮できたとしている。

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