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NTT-AT、ヘッダー情報を監視する軽量トラフィック可視化装置「@FlowInspector」を強化、設定を容易に

2023年6月8日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は2023年6月8日、ネットワークトラフィック分析・可視化装置「@FlowInspector」(アットフローインスペクター)の新版「Ver.3.5」を発表した。同年7月から販売する。同装置の特徴は、パケットのヘッダー部だけを監視の対象とすることで、高価なパケットキャプチャ専用装置を使わなくてもフルレートの解析が可能な点である。新版では、UIを改善するなど運用保守機能を強化した。

 NTT-ATの「@FlowInspector」は、ネットワークトラフィックをキャプチャして可視化する装置である。特徴は、LWPI(Lightweight Packet Inspection)と呼ぶ独自の解析手法を備えること。パケットのヘッダー部だけを監視の対象とすることで、高価なパケットキャプチャ専用装置を使わなくてもフルレートで解析可能である。

図1:パケットのヘッダー部だけを監視の対象とする軽量の監視手法を採用している(出典:NTTアドバンステクノロジ)
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 標準的なヘッダー情報(送信元/あて先のIPアドレス/ポート番号、プロトコル番号)や、ヘッダーに含まれるサービス固有の識別子を監視する(図1)。サービスごとにトラフィックをリアルタイムに可視化し、サービスの品質を測定する。利用する帯域に合わせ、1G/10G/100G bit/sの3種類のラインアップを用意した。

 通信フローをリアルタイムに識別・可視化することから、SNMP情報の監視やxFlow(フロー情報)の監視だけでは情報が足りなくて検知できないサイレント障害も検知する。また、大量のキャプチャデータを保存して解析する必要がないため、高額なパケットキャプチャ専用装置を買わずに済む(図2)。

図2:「@FlowInspector」の位置づけと特徴(出典:NTTアドバンステクノロジ)
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 今回の新版では、UIを改善するなど、運用保守機能を強化した。

 強化点の1つ目は、テンプレートから所望の情報を選択することによって監視内容を設定できるようにしたこと。トラフィックの計測設定(何を、どのようなルールで計測するか)、表示・操作画面、グラフなどの設定が、誰でも簡単にできるようになったとしている。

 2つ目として、遠隔地に置いた複数のプローブで取得した時刻情報を組み合わせ、2点間のレイテンシ(遅延時間)とジッター(遅延時間の変動)を計測できるようにした。例えば、クラウドとオンプレミス間のレイテンシとジッターを計測可能になった。

 3つ目として、同製品のコントローラからネットワーク監視装置に対し、SNMP Trapによるアラート通知を出せるようにした。また、ネットワーク監視装置からSNMPポーリング監視で同製品の状態を監視できるようにした。

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