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取手市、議会の質疑応答データを基に、GPT-3.5/4を用いた議事録要約システムを導入

2023年6月26日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

茨城県取手市は、大規模言語モデル「GPT-3.5/4」を活用した議事録要約システムを2023年7月上旬から試行する。あらかじめ音声認識AIを用いて自動でテキスト化した議会の質疑応答を基に、これを一問一答の簡潔な文章に要約する。GPT-3.5/4を活用することで、要約後に必要な人の手による修正の省力化を図る。アドバンスト・メディアが商用化を見据えて開発したシステムで、地方自治体に向けて提供する予定。アドバンスト・メディアが2023年6月26日に発表した。

 取手市議会は2005年から、議事録の作成コストを削減するため、音声認識AIエンジンのAmiVoiceを採用した議事録作成ソフトウェアを利用している。2023年7月には、議事録作成ソフトウェアによって作成した議事録を要約することを主な目的に、GPT-3.5/4を活用した要約システムの試行を開始する(画面1)。

画面1:取手市が2023年7月から試行する、アドバンスト・メディアが開発した要約システムのUI(出典:アドバンスト・メディア)
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 取手市議会では、年に4回実施する定例会の発言内容について、要約文を市議会だより「ひびき」に掲載している。この要約文は以前から、アドバンスト・メディアが独自に開発した要約システムを使って生成してきたが、今回試行を開始する新たな要約システムを活用することで、さらなる業務の効率化を図る。

 要約システムは、あらかじめ音声認識AIを用いて自動でテキスト化した議会の質疑応答をもとに、これを一問一答の簡潔な文章に変換する。GPT-3.5/4を活用することで、要約後に必要な人の手による修正を省力化できるとしている。

 広報紙「広報とりで」でも、新たな要約システムを活用する。従来は、各部署から所定のフォーマットで送られてくる市のイベントや検診情報をもとに、広報紙用の見やすい表を人の手で作成していた。新要約システムでは、「会場」、「時間」、「イベント内容」などの必要項目を指定するだけで、自動的に表を作れるようになる。

 アドバンスト・メディアは、今回の要約システムを地方自治体に向けた製品・サービスとして、商用化を見据えて開発した。今後は、議事録作成ソフトウェアと連携し、ワンストップで議事録の作成から要約までを実施可能なシステムの構築を目指すとしている。

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