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契約業務クラウド「Contract One」、GPTを用いて契約書を要約する「AI要約機能」を追加

2023年7月11日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

Sansanは2023年7月10日、クラウド契約業務サービス「Contract One」に、Azure OpenAI Serviceを活用した「AI要約機能」を追加した。専門的で難しい文言を分かりやすい表現に変更しながら契約書を要約するとしている。これにより、法務担当者だけでなく、誰もが簡単に契約情報を把握可能になる。

 Sansanの「Contract One」は、契約書の形式(紙の契約書、電子契約書など)を問わず、契約業務がオンライン上で完結するクラウドサービスである(関連記事Sansan、契約業務クラウド「Contract One」で英文契約書対応を強化)。

 紙の契約書をクラウド上で受領し、AI-OCR(光学文字認識)でデータ化し、電子的に保存する。紙の契約書を締結する必要がある場合は、Contract Oneが押印・印刷・製本、発送を代行する。主要な電子契約サービスと連携し、電子契約も管理する。

 Contract Oneで取り交わした契約書は、クラウド上で一元管理する。過去の契約書を探す検索機能を備えており、取引先とのトラブルなどで緊急に契約書を確認するケースや、新たに締結する契約書のドラフトを作成するために類似契約を参照するケースなどに役立つ。

画面1:クラウド契約業務サービス「Contract One」に追加した「AI要約機能」を使っている様子(出典:Sansan)
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 今回、Azure OpenAI Serviceを活用した「AI要約機能」を追加した(画面1)。「契約先」、「概要」、「期間」などを中心に、データ化済みの契約書情報を要約して表示する機能である。ユーザーは、企業名などで必要な契約書を検索し、AI要約のタブに移動するだけでよい。AI要約タブには、箇条書きで分かりやすく要約した文章が表示される。

 専門的で難しい文言を分かりやすい表現に変更しながら契約書を要約するため、法務担当者だけでなく、誰もが契約書の内容を把握可能になる。例えば、営業担当者が商談前の短い時間に企業との契約概要を把握し、交渉材料の1つとして活用する使い方が可能になる。

 「契約情報の活用が進んでいない。契約書は、難解な専門用語や独特な言い回しが多く使われているほか、長いものでは30ページ以上に及ぶこともある。日常的に契約業務に携わっていないビジネスパーソンにとっては理解が難しく、必要な情報にたどり着くまでに時間がかかってしまう」(Sansan)

 こうした中でSansanは、契約情報の活用を進めるため、誰もが契約情報にアクセス可能な機能の開発に力を入れている。例の1つが、大規模言語モデルのGPTを活用した文章内検索機能である。同機能を使うと、質問の問いかけによって必要な契約情報を検索機能である。一方、みずから質問を選択したり入力したりすることが難しい場合もあることから、さらに簡単に契約情報を把握できる環境として、今回AI要約機能を開発した。

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