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北陸電機商会、基幹システムの「COBOL to COBOLマイグレーション」で保守切れ問題を解決

2023年9月7日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

北陸電機商会(本社:富山県富山市)は、基幹システムの「COBOL to COBOLマイグレーション」を実施した。COBOLベースのオフコン資産をWindows環境で動かすソフトウェアが2022年にサービス終了することから、「Micro Focus Visual COBOL」に移行した。2022年3月から7月にかけて移行を行った結果、システム性能が向上し、それまで約10分要した処理が1分以内になった。移行を支援した東京システムハウス(TSH)が2023年9月7日に発表した。

 北陸電機商会は、基幹業務システムの「COBOL to COBOLマイグレーション」を実施した。

 同社は1985年から東芝のオフィスコンピュータ「TP90」上でCOBOLアプリケーションを稼働させてきた。2000年には、オフコンのCOBOLアプリケーションをWindows上で動作させる東芝のソフトウェア「TPcare」を使って、Windows環境に移行。画面はJavaアプレット、データベースはOracle Databaseなど、以降はオープン系システムとして運用してきた。

 2017年に、TPcareのサポートサービスが2022年に終了することがアナウンスされたため、COBOLアプリケーションの移行先を検討した。その結果、業務の流れが極力変わらないことを優先して、COBOL to COBOLの移行手段に着目。東京システムハウス(TSH)の移行ツール「AJTOOL」を使って、「Micro Focus Visual COBOL」に移行することにした。2022年3月に移行作業を開始し、同年7月に完了している(図1)。

図1:北陸電機商会におけるCOBOLアプリケーションの移行の変遷(出典:東京システムハウス)
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 AJTOOLについて、画面と入力操作の再現力の高さを評価している。同社の基幹システムは、多くの画面を使っていたほか、入力操作の決まりごとが多かった。画面と操作性は業務の効率に影響を与えるため、移行にあたって変わらないことを望んでいたという。

 画面と業務ロジックを変えずに移行できる点も評価している。TSHによると、オフコンで動かすCOBOLのオンライン処理は業務処理と画面のI/Oが連動しているため、オープン系のWebシステムに移行する場合、再構築が必要で不具合が混入しやすくなるリスクがあったという。AJTOOLのソフトウェア部品群を活用することで、画面系パラメータをそのまま流用できた。

 移行に伴ってシステム性能も向上した。これまで10分程度かかっていた処理が1分以内に終わるようになった。エンドユーザーからは処理が速くなったとの声が届いているという。

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