西鉄バス北九州(本社:福岡県北九州市)は2024年1月24日、北九州空港エアポートバスにおいて、クレジットカードのタッチ決済を利用したバス乗車の実証実験を、同年2月1日から2025年3月31日にかけて実施すると発表した。北九州空港を利用するインバウンド観光客や国内の出張者など、より多くの利用者に利便性の高い移動手段を提供することを目的とする。実証実験には同社のほか、三井住友カード、ジェーシービー、QUADRAC、西鉄エム・テック、ニモカの5社が参加する。
西鉄バス北九州は、北九州空港エアポートバスにおいて、クレジットカードなどのタッチ決済を利用したバス乗車の実証実験を、2024年2月1日から2025年3月31日にかけて実施する。北九州空港を利用するインバウンド観光客や国内の出張者など、より多くの利用者に利便性の高い移動手段を提供することを目的とする。
タッチ決済は、デビットカード、プリペイドカードを含むクレジットカードやカード決済を設定したNFC TypeA/Bチップ搭載のスマートフォンで使える非接触型の決済手段である。サインや暗証番号入力が不要な利便性から、コンビニエンスストアや飲食店、商業施設など利用可能な場所が増えている。
実証実験には西鉄バス北九州のほか、三井住友カード(本社:東京都江東区)、ジェーシービー(本社:東京都港区)、QUADRAC(本社:東京都港区)、西鉄エム・テック(本社:福岡県福岡市)、ニモカ(本社:福岡県福岡市)の5社が参加する。タッチ決済対応のカード決済システムとして、三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ、GMOフィナンシャルゲート、Visaが共同で構築した公共交通機関向けカード決済システム「stera transit」を用いる。
拡大画像表示
実証実験の対象路線は、北九州空港エアポートバスの小倉~北九州空港線の全日28往復(運賃:大人610~710円、小児310~360円)と黒崎・折尾・学研都市~北九州空港線の全日11往復(運賃:大人710~820円、小児360~410円)。
バスの乗降口に国際ブランドのクレジットカード(Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯)対応のタッチ決済端末を設置する。乗客はクレジットカードやカード決済を設定済みスマートフォンを端末にタッチして運賃を決済できる。タッチ決済の乗降履歴は、交通事業者向け決済/認証システムを提供しているQUADRACのサービスサイトに会員登録することでオンラインで確認できる(図1・2)。
拡大画像表示
表1は実証実験に参加する6社の役割である。なお、西鉄グループは福岡エリアを中心に2022年7月から西鉄電車の対象駅(西鉄福岡など7駅)で、2023年7月から西鉄バスの一部路線(博多駅~福岡空港国際線など3路線)でタッチ決済の実証実験を行っており、今回、実証実験の範囲を北九州エリアに広げる。
企業名 | 役割 |
---|---|
西鉄バス北九州 | 実証実験主体、バスの運行 |
三井住友カード | カード決済システム「stera transit」の提供、キャッシュレス決済の導入支援、Visa、銀聯のタッチ決済関連サービスの提供とプロモーション |
ジェーシービー | キャッシュレス決済の導入支援、JCB、American Express、Diners Club、Discoverのタッチ決済関連サービスの提供とプロモーション |
QUADRAC | 交通事業者向け決済・認証SaaS「Q-move」の提供 |
西鉄エム・テック | 機器の設置・メンテナンス |
ニモカ | 実証実験におけるプロジェクト管理、キャッシュレス決済導入の支援、交通乗車手段に関する総合的なアドバイス |