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エア・ウォーター、グループ共通の基幹システムをクラウドに移行してデータベース性能を向上

月初ピーク時3日間の社員の稼働時間が前年より1535時間減

2024年5月20日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

産業ガスメーカーのエア・ウォーター(本社:大阪市中央区)は、グループ会社と共同で利用している基幹システムをクラウドに移行し、2023年5月に稼働開始した。オンプレミスのVMware環境で動作していたシステムを6カ月で「Oracle Cloud VMware Solution」に移行している。システム移行やデータベース診断などを行ったアシストが2024年5月20日に発表した。

 エア・ウォーターは、2000年の発足以降、M&Aを重ねながら事業領域を広げてきた。現在、国内外にグループ会社267社(うち連結子会社183社、2024年3月時点)を擁して、産業ガス、ケミカル、医療、エネルギー、農業・食品、物流、海水、エアゾールなどさまざまな事業を展開している。

 2017年には、本社とグループ会社共通の基幹システムを導入した。グループ全体での経営情報を迅速かつ正確に把握し、短期間での決算処理を実現するためである。しかし、グループ会社が新システムに移行する過程でシステムの性能が低下し、請求業務や締め業務に遅れが生じた。この問題に対処するため、基幹システムをクラウドに移行した。

 アシストのデータベース診断サービスを通じ、データベースサーバーのCPU性能不足を特定。グループ企業の増加が原因という。解決策として、データベースをOracle DatabaseのStandard Edition 2(DB SE2)からEnterprise Edition(DB EE)に移行すると共にCPUリソースを増やし、性能を約4倍に高めた。

 アプリケーションサーバー群については、これまで稼働していたVMware vSphere(ESXi)環境からの移行が容易なクラウドサービスとして、「Oracle Cloud VMware Solution」を採用。アプリケーションサーバーを再構築する必要がなかったことから、6カ月で移行が完了した。

 クラウド移行後は、オンライン処理性能の向上により、月初ピーク時3日間の従業員の稼働時間が、前年同月比で1535時間減ったという。

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