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DNS/DHCPサーバーの運用を共通化・簡素化するフロントエンドツール「BlueCat Micetro」

設定変更の履歴管理や役割ベースのアクセス権限管理も可能

2024年5月29日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

カナダBlueCat Networksの日本法人であるBlueCat Japanは2024年5月29日、DNS/DHCPサーバー運用簡素化ツール「BlueCat Micetro」(ブルーキャット マエストロ)を提供開始した。BlueCat MicetroのGUI画面またはAPIを介して、ユーザー企業が運用している既存のDNSサーバーおよびDHCPサーバーの設定作業を行える。設定変更の履歴管理やアクセス権限管理も行える。

写真1:BlueCat Micetroについて説明する、カナダBlueCat NetworksでCSO(最高戦略責任者)を務めるアンドリュー・ワートキン(Andrew Wertkin)氏
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 BlueCat Japanの「BlueCat Micetro」(ブルーキャット マエストロ)は、DNS/DHCPサーバーの運用を簡素化するソフトウェアである(写真1)。

 BlueCat MicetroのGUI画面またはAPIを介して、ユーザー企業が現在運用している既存のDNSサーバーおよびDHCPサーバーの設定作業を行える。設定変更の履歴管理やアクセス権限管理も行える。

 各種のDNSサーバー/DHCPサーバーに対して、運用管理のフロントエンドとなる。DNSサーバーであれば、オープンソースソフトウェア(Bind、OpenDNS)、Active Directory、パブリッククラウド事業者のDNSサービス(Amazon Route 53など)、DNS/DHCPベンダーのソフトウェア/サービスなどを制御できる。

 運用管理用APIを公開しているDNS/DHCPサーバーについては、これらAPIを介して制御する。APIを公開していないオープンソースのサーバーソフトウェア(Bindなど)については、これらサーバーソフトウェアを動かしているOSに専用のエージェントソフトウェアをインストールする。BlueCat MicetroからエージェントへのAPI通信を介して、DNS/DHCPの設定を制御する。

 BlueCat Micetroのメリットの1つは、個々のDNS/DHCPサーバーの設定操作を隠蔽し、同ツールの設定方法を習得するだけで済むこと。どのようなDNS/DHCPサーバーを利用しているかを問わず、共通の方法で設定可能である。設定方法として、対話型の操作(Web GUI画面)と、スクリプトなどによる自動実行(API)の2種類を用意している(図1)。

図1:異なる複数種類のDNSサーバーを、BlueCat MicetroのGUI画面またはAPIを介した共通の手順で管理可能(出典:BlueCat Japan)
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 もう1つのメリットは、付加機能として、設定変更の履歴管理やロールベースのアクセス権限管理が可能なこと。「いつ、だれが、どんな変更を加えたのか」といった履歴を記録しているので、問題が起こった際に設定を復旧できる。また、例えばDNSの設定(名前を解決したい業務サーバーの追加など)を更新可能なユーザーなどを定義し、アクセス権限を制御可能である。

 DHCPについては、DHCPサーバーの各種設定(ホストに割り当てるIPアドレスの範囲、MACアドレスの管理台帳、特定のMACアドレスに対する固定IPアドレスの設定、など)を行えるだけでなく、個々のIPアドレスが社内ネットワークで実際に使われているかどうかなどの情報もネットワークから取得して管理する。

 なお、DNS(Domain Name System)は、覚えにくいIPアドレスの代わりに、覚えやすいドメイン名(コンピュータの名前)を指定して通信できるようにする仕組みである。DNSサーバーは、業務サーバーなどのドメイン名とIPアドレスの対応表を管理している。Webブラウザなどのクライアントプログラムは、DNSに問い合わせることで、ドメイン名に対応するIPアドレスを教えてもらえる。

 BlueCat Japanが日本企業138社に行った調査では、現在利用しているDNSサーバーの1位はクラウド事業者のサービス(66.7%)である。2位はActive Directoryで38.9%、3位はDNS/DHCPベンダー製品で23.3%、4位はオープンソースソフトウェアで11.1%である。

 一方のDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、クライアントのコンピュータに対して、そのコンピュータ自身のIPアドレス、ゲートウェイ(ルーター)、DNSサーバーなど、社内ネットワークを使うために必要なネットワーク設定内容を配信する仕組みである。一般的な会社のネットワークでは、業務サーバーなどを除いてIPアドレスは固定ではなく、DHCPサーバー環境で運用している。

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