群馬県富岡市は、自治体システムの標準化対象である全20業務のうち14業務を、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上のガバメントクラウドに移行し、2024年7月に稼働を開始した。2025年度末までに20業務のうち、システム未導入の2業務を除く18業務を標準化してクラウドに移行する。日本オラクルが同年8月7日に発表した。
群馬県富岡市は、デジタル庁が2023年4月に行った「ガバメントクラウド早期移行団体検証事業 第2回公募」において採択団体に選定されている。基幹業務システムをガバメントクラウドに移行することで、新規事業や法改正などに対し、サービス構成を柔軟に変更できるようになる。
今回、自治体システムの標準化対象である全20業務のうち14業務を、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上のガバメントクラウドに移行。2024年7月より、14業務の基幹システムがガバメントクラウド上で本番稼働を開始した。
システムの標準化とガバメントクラウドへの移行には、各業務の担当者を含む約60人の職員が参加。日本オラクルによると、富岡市はOCIを基盤としたガバメントクラウドで基幹システムを本番稼働させた最初の団体である。
移行プロジェクトは、日本オラクルのコンサルティングサービス部門が支援し、人口規模やサービスレベルに合った設計と手順を提案した。また、富岡市が運用するジーシーシーの業務アプリケーションは、データベースにOracle Databaseを利用するため、移行先のOCIとの親和性が高いという。
今回移行した14業務は、住民基本台帳、固定資産税、個人住民税、法人住民税、軽自動車税、国民年金、国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険、障害者福祉、健康管理、児童扶養手当、子ども・子育て支援、印鑑登録である。2025年度末までに、標準化対象全20業務のうち、システム未導入の2業務を除く18業務を標準化し、クラウドに移行する計画である。
富岡市は、より多くの自治体がOCIベースのガバメントクラウドに移行することで、スケールメリットによる運用コストの低減を見込んでいる(関連記事:和歌山市、住民情報系システムをOCI上のガバメントクラウドに移行)。