開発ツール/プラットフォーム 開発ツール/プラットフォーム記事一覧へ

[事例ニュース]

ココナラ、SQLテストツールを活用し、MySQLデータベースをAmazon RDSからAuroraに移行

2024年10月17日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

“知識・スキル・経験”を売り買いできるスキルマーケット「coconala」を運営するココナラ(本社:東京都渋谷区)。同社は2024年10月17日、インサイトテクノロジーの記者説明会に登壇し、SQLテストツール「Insight SQL Testing」を活用してMySQLデータベースを新環境に移行した取り組みを紹介した。テスト対象のSQLは約8億本で、このうち影響調査が必要だったのは約200本、改修が必要だったのは約30本だった。

写真1:ココナラ Head of Informationの川崎雄太氏
拡大画像表示

 ココナラは、“知識・スキル・経験”を売り買いできるスキルマーケット「coconala」を運営している企業である。同社は以前データベース管理システム(DBMS)として「Amazon RDS for MySQL」(MySQL 5.7互換)を運用していたが、可用性やスケーラビリティに問題を抱えていた。また当時はMySQL 5.7のサポート終了時期(2024年10月31日)も数年後に迫っていた。

 可用性については、ココナラがKPI設定している目標(リクエスト成功率99.96%以上)よりもAmazon RDS(マルチAZクラスタ)のSLA(99.95%)のほうが低かった。スケーラビリティについては、IOPSの上限に抵触しそうになっていた。暫定的にデータベースのデータ量とは無関係にストレージの拡張によってIOPSの上限を上げていったが、一時しのぎだった。

 これらの課題を解消するため、MySQLの実行環境を「Amazon Aurora MySQLバージョン3」(MySQL 8互換)へと移行した。移行前には、データベースの移行/バージョンアップ時に既存のSQLがそのまま使えるかをテストするのに、インサイトテクノロジーの「Insight SQL Testing」を利用した。

 テスト対象のSQLは約8億本あった。テストの結果、影響度の調査が必要だったのは約200本で、改修が必要だったのは約30本だったという。これを改修し、データベースを新環境に移行した。「SQLの性能テストで事前に問題点を洗い出せたことで、無事故で移行を終えることができた」(ココナラでHead of Informationを務める川崎雄太氏、写真1)としている。

新版のver.4.2で、生成AIによるSQLの修正を強化

 説明会では、インサイトテクノロジーがSQLテストツール新版「Insight SQL Testing ver.4.2」を発表した。同年10月31日から提供する。新版では、メジャーバージョンアップ(ver4.0)時に追加した、生成AIがSQLの修正案を提案する機能を拡充した(関連記事SQLテストツール新版「Insight SQL Testing 4.0」、生成AIがSQLの修正を提案)。

 具体的には、選択可能な大規模言語モデル(LLM)を拡充し、Amazon Bedrock上の複数のLLMから選べるようにした(画面1)。これまでは、Bedrock上ではClaudeしか選べなかった。新版ではまた、製品側で用意するプロンプトだけでなく、ユーザー側でカスタムしたプロンプトを使うことができる。

画面1:SQLテストツール「Insight SQL Testing」において、SQLの修正に使うLLMを選んでいる画面(出典:インサイトテクノロジー)
拡大画像表示

 加えて、前版のver.4.1でテスト対象に加えたクラウドDWH「Snowflake」においても、生成AIがSQLの修正を提案する機能が使えるようになった(関連記事SQLテストツール新版「Insight SQL Testing 4.1」、Snowflakeへの移行テストが可能に)。

関連キーワード

インサイトテクノロジー / ソフトウェアテスト / MySQL / Aurora / RDBMS / AWS / サービス業

関連記事

トピックス

[Sponsored]

ココナラ、SQLテストツールを活用し、MySQLデータベースをAmazon RDSからAuroraに移行“知識・スキル・経験”を売り買いできるスキルマーケット「coconala」を運営するココナラ(本社:東京都渋谷区)。同社は2024年10月17日、インサイトテクノロジーの記者説明会に登壇し、SQLテストツール「Insight SQL Testing」を活用してMySQLデータベースを新環境に移行した取り組みを紹介した。テスト対象のSQLは約8億本で、このうち影響調査が必要だったのは約200本、改修が必要だったのは約30本だった。

PAGE TOP