[新製品・サービス]
NTT Com、セキュリティ運用をRAG型生成AIで支援するシステム構築サービス「AI Advisor」
2024年11月18日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2024年11月18日、セキュリティ運用AI支援システム「AI Advisor」を発表した。システム構築サービスとして提供する。2025年1月から提供する。脆弱性/攻撃パターンに関する知識やユーザーのIT資産に関する知識を参照するRAG(検索拡張生成)型の生成AIアプリケーションを構築する。対話型のチャット画面を持つが、次の質問をレコメンドしてくれるので、マウスクリックだけで調査から対処までの運用を遂行可能である。
NTT Comの「AI Advisor」は、セキュリティの運用を生成AIで支援するシステムである。システム構築サービスとして提供する。脆弱性/攻撃パターンに関する知識や、ユーザーのIT資産に関する知識を参照するRAG(検索拡張生成)型の生成AIアプリケーションを構築する(図1)。大規模言語モデル(LLM)は選択可能だが、NTTグループの「tsuzumi」をセキュリティ運用に合わせてファインチューニングしたLLMも用意する。
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脆弱性への対処では、個々の脆弱性情報を起点に、該当するシステムを抽出可能である。一方、インシデントへの対処は、SIEM(セキュリティ情報/イベント管理)サービス「Microsoft Sentinel」と連携し、アラート情報を起点に調査を進めていける(画面1)。社内のIT資産情報は、運用管理ツール「ServiceNow」と連携して取得可能。対処のためのアクションも、外部の各種運用管理ツールと連携して実行できる。
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AI Advisorの画面はWebアプリケーションで、クラウド型で提供する。対話型のチャット画面を持つが、セキュリティ運用に特化している。脆弱性やアラートなどのメニューを選んでマウスをクリックしていく操作だけで、調査やレポート生成が可能である。次に質問すべき内容をAI Advisorがレコメンドする仕組み。
例えば、脆弱性の場合、該当するシステムを調べ、対処方法を調べ、パッチの適用手順を調べ、パッチ適用後の動作確認方法を調べる、といった一連の流れを、マウスクリックで進めていける。インシデントの場合も、初期対応、発生原因、再発防止策などをマウスクリックで調べられる(画面2)。
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NTT Comはこれまで、マネージドSOAR(セキュリティオーケストレーション/自動化/対応)サービスを提供してきた(関連記事:NTT Com、SOARサービスの収集対象ログを拡張、エンドポイント/ネットワークセキュリティの運用を統合)。「SOARによってアラート対応の95%を自動化できるが、人力で対処しなければならない運用も5%残っている。今回のAI Advisorは、こうした人力による対処をAIで支援する」と同社は説明する。