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HPE、KVMベースのサーバー仮想化ソフト「HPE VM Essentials」をCPUあたり年10万円台で提供
2025年1月28日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE/日本ヒューレット・パッカード)は2025年1月28日、サーバー仮想化ソフトウェア「HPE VM Essentials」を同年2月末から提供すると発表した。「VMware vSphere」のStandardユーザーをターゲットに、「多くの企業が必要十分とする機能を満足できる価格で提供する」としている。Ubuntuで動作するKVMをベースに運用管理機能を組み合わせている。価格はCPUあたり年額10万円台を予定する。
ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)の「HPE VM Essentials」はサーバー仮想化ソフトウェアである(図1)。
「VMware vSphere」の標準構成であるStandardエディションを利用していたユーザーをターゲットに、「多くの企業が必要十分とする機能を満足できる価格で提供する」としている。CPUあたり年額10万円台のライセンス設定を予定し、2025年2月末から提供する。
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HPE VM Essentialsは、サーバー仮想化基盤にLinuxカーネル標準のKVM(ホストOS:Ubuntu)を用いる。これをベースにvSphereに相当する運用管理機能(HPEが買収した米Morpheus dataの技術)を組み合わせている。VMwareからKVMへの移行機能も容易だとしている。
2025年2月末にOS/ミドルウェア単体「HPE VME Standalone」をリリースするが、HPE製サーバー以外のハードウェアで動作させる場合はサポート対象外となる。
また、ソフトウェア/ハードウェア一体型のアプライアンス「HPE VME Embedded」を、プライベートクラウド基盤として提供する。同年春以降に「HPE Private Cloud Business Edition(PCBE)」、同年夏に上位版「HPE Private Cloud Enterprise(PCE)」の提供を予定する(図2)。
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HPE VM Essentials搭載アプライアンスとして、オンプレミスに設置可能なラック構成のAIシステム「HPE Private Cloud AI」(図3)をラインアップしている。2024年7月に発表した製品で、2025年2月に受注開始、4月から出荷する。大規模言語モデル(LLM)を用いるAIアプリケーションに必要なサーバー/ストレージやミドルウェアをインストール/設定済みで提供する(関連記事:HPE、オンプレミスに設置可能なAI処理基盤「HPE Private Cloud AI」を発表)。
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