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商船三井、船員の配乗計画をAIで最適化するシステムを構築、計画作成時間を7割削減
船員のワークライフバランスを尊重した効率的な配乗計画を可能に
2025年3月13日(木)IT Leaders編集部
商船三井（本社：東京都港区）は2025年3月12日、船員の配乗計画をAI/数理最適化モデルで最適化するシステムを富士通と共同で開発したと発表した。連続乗船期間の短縮化を図り、船員の業務環境/ワークライフバランスを改善する。これまで数時間かかっていた計画作成時間を約7割削減できる見込み。同年5月以降の業務適用に向けて、最終フェーズに移行する予定としている。
海運会社では、各船員の職位、保有資格、乗船・休暇期間や船舶の種類、スケジュールなど複数の条件を組み合わせ、「どの船に、どの船員を配乗させるか」の計画を立てている。
商船三井はこれまで、配乗計画担当者が個別に管理しているデータベースから条件を抽出し、計画を作成していた。この方法では乗船・休暇期間の調整と計画作業に工数・時間を要していたという。
図1：商船三井が構築した、船員の配乗計画をAIで最適化するシステムの概要（出典：商船三井、富士通）拡大画像表示
今回、船員の配乗計画をAIで最適化するシステムを富士通と共同で開発した。同システムでは、AI/数理最適化モデルを用いて、配乗のための複数かつ複雑な要素を加味したうえで配乗計画を支援する（図1）。
同年5月以降の業務適用に向けて、最終フェーズに移行する予定としている。同システムにより、これまで数時間は要していた計画作成時間を約7割削減できる見込みという。船員の乗船・休暇を、年間の乗船期間や休暇付与期間に差が生じないように平準化して配乗計画を立てられるようになる。
例えば、船員の結婚や出産などのライフイベント時期を考慮した配乗計画も可能になり、「船員にとって重要な連続乗船期間の短縮化や十分な休暇付与など、ワークライフバランスを尊重した配乗計画を立てられるようになる」（商船三井）。
