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ニッセイ・ウェルス生命、契約情報を管理する基幹システムをクラウドに移行、バッチ処理時間を半分に

AzureとOCIの共通運用モデルを確立

2025年5月8日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

ニッセイ・ウェルス生命保険(本社:東京都品川区)は、契約情報を管理する基幹業務システムのデータベースをパブリッククラウドに移行した。OCIで稼働するOracle Databaseに移行した結果、移行前のオンプレミス環境と比べてバッチ処理時間が半分になり、データベースの性能・可用性向上も図っている。日本オラクルが2025年5月8日に発表した。

 ニッセイ・ウェルス生命保険は、日本生命グループの一員として、金融機関窓販領域を中心に、資産形成・資産継承関連の商品・サービスを提供している。

 同社は現在、ITインフラ強化の一環で、オンプレミスからクラウドへの移行を進め、オンプレミスのデータセンターからの脱却に取り組んでいる。IaaSのMicrosoft Azureなどを活用しながら、マルチクラウド戦略を推進している(関連記事ニッセイ・ウェルス生命、VDIをDaaSに移行、利用者増によるリソース不足を解消)。

 今回、約20万件の契約情報を管理する保険契約管理システムを、オンプレミス環境から、IaaSのOracle Cloud Infrastructure(OCI)で稼働するOracle Databaseに移行した。同システムは、同社の生命保険事業の中核を担っており、コールセンターや契約管理部門からの照会や夜間のバッチ処理が日常的に発生しているという。

 OCIへの移行プロジェクトをTISが支援した。AzureとOCIの共通運用モデルを確立し、問い合わせや管理業務を一元化している。移行作業自体は週末の1日で完了したという。

 新システムの稼働基盤では、Azure/OCI間でデータ転送料金のかからない低遅延なプライベート接続を可能にする「Oracle Interconnect for Azure」(図1)を利用。Azure上のアプリケーションとOCI上のOracle Databaseを直接相互接続している。これにより、データベースアクセスの遅延時間を2ミリ秒未満に抑えている。

図1:「Oracle Interconnect for Azure」の接続イメージ(出典:日本オラクル)
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 合わせて、クラスタリングの「Oracle Real Application Clusters(RAC)」やデータレプリケーションの「Oracle Data Guard」などを活用することでデータベースの性能・可用性向上を図った。その結果、夜間バッチ処理は移行前の平均2時間から1時間に半減したうえ、チューニングなしでもオンプレミス環境以上の性能を実現しているという。

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