デロイト トーマツ ミック経済研究所は2025年6月26日、ローコード/ノーコード開発ツール市場の調査結果を発表した。2023年度は対前年比112.9%の3144億円、2024年度は同114.2%の3589億円だった。製品に備わる生成AI機能を活用した開発や、データ活用・ガバナンスを意識した全社展開が拡大し、2025年度は同113.8%の4085億円を見込む。
デロイト トーマツ ミック経済研究所は、ローコード/ノーコード開発ツール市場を調査した。2025年3月~2025年6月の期間で、ベンダー40社への調査から2022年度~2025年度までの出荷金額を算出し、2028年度までの中期予測を含めて集計・分析している。製品分野としての分類は以下の3つである。
- aPaaS(クラウド型アプリケーション開発環境)型
- 設計・コード生成型
- 業務アプリ実行エンジン型

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市場全体の2022年度実績が2786億円で、2023年度実績は前年対比112.9%の3144億円、2024年度の実績は同114.2%の3589億円と成長を続けている。企業において、生成AIの活用やデータ活用・ガバナンスを意識した全社展開が拡大し、2025年度は同113.8%の4085億円を見込む(図1)。
ローコード開発ツールとノーコード開発ツールに分けて見ると、ローコードは2023年度が同110.7%の2825億円、2024年度が同112.5%の3178億円と、大企業を中心に2ケタ成長を維持している。ノーコードは、2023年度が同135.7%の319億円、2024年度が同128.8%の411億円と、ライセンス販売/SIともに急拡大が続いている。
また、市場全体の構成比は、2024年度実績でソフトウェアライセンスが38.5%、コンサルティング・SIが55.0%、保守・サポートが6.5%だった。ソフトウェアライセンスについては、2023年度実績が前年対比124.1%、2024年度実績が同121.4%、2025年度の見込みが124.3%と高い伸び率を維持している。
ソフトウェアライセンスを提供形態別に見ると、2024年度実績でオンプレミス対クラウドがおよそ10対90だという。「オンプレミスの成長が年率5%前後である一方、クラウドは年率25%前後の成長を維持している。クラウドは、頻繁に機能追加が可能なこと、DXに積極的なユーザーを中心にクラウドを選択するケースが増えていることから、今後も高い成長率を見込まれる」(同社)。
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