三菱UFJフィナンシャル・グループ(本社:東京都千代田区)の融資企画部は、米国銀行持株会社法(BHC法)への対応業務を支える新システムを構築し、2025年7月に稼働させた。ローコード開発ツール「OutSystems」により開発期間は半減し、議決権比率の計算時間は数時間から10分程度に減った。OutSystems Japanが2026年9月3日に発表した。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の融資企画部は、MUFGグループの信用リスク管理をグローバルで統括する組織である。米国で銀行業務を営む金融機関が事業法人・ファンドに出資・資本参加する場合、米国BHC法の規制対象となる。これに対して同社はBHC法対応企画室を2021年に設置し、BHC法関連規制への適合性確認や、米連邦準備制度理事会(FRB)への年次報告に必要な出資情報の確認・検証を担ってきた。
管理対象となる出資先の事業法人・ファンドは数万社に及ぶ。BHC法対応企画室は、十数人の体制で、出資先情報や自社グループが保有する議決権数・議決権比率を管理していた。これまでは数万行規模のExcelシートとMicrosoft Accessによる手作業・目視中心の管理が中心で、制度変更やレポート要件の変更に迅速に対処するためにはBHC法対応のための業務システムを構築する必要があった。
2024年4月、ローコード開発ツール「OutSystems」を採用し、2025年7月のFRBへの年次報告への適用を目標にシステム開発に着手した(関連記事:ローコード開発ツールのOutSystems、クラウド版をAWS東京リージョンで提供開始、コンテナ環境にデプロイ)。開発にはアビームコンサルティングが参画し、同社のフレームワーク「ABeam OSF(OutSystems Framework)」を活用した。ABeam OSFにより、開発の知見を持たない業務部門の行員もプロジェクトに参画できた。
OutSystemsは、業務プロセスや処理ロジックを画面上で可視化しながらアプリケーションを構築できる。開発チームは、短期間でプロトタイプを開発し、画面や動作を確認しながら完成度を高めていった。初期段階からMUFGとアビームコンサルティングが業務の流れやデータ構造のあるべき姿を議論してアジャイル型で開発を進めた。
MUFG独自のクラウド基盤上にシステムを構築し、2025年7月に本稼働させた。OutSystemsの利用によって、開発期間が50%短くなったという。また、議決権比率の計算時間は数時間から10分程度にまで短くなった。
MUFG / OutSystems / ローコード開発
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