日本オラクルは2008年12月11日、インタートレードが「Oracle Fusion Middleware」の1コンポーネントであるインメモリ・データグリッド製品「Oracle Coherence 3.4」(オラクル・コヒーレンス)を活用し、証券会社向けトレーディングシステム「TIGER R6 Trading System ‐Trading Package‐」を開発したと発表した。同システムは2009年より提供開始される予定。
インタートレードは、証券会社向け業務システムの開発や情報提供サービスなど証券業務向けトータルソリューションを提供する企業。
インタートレードが事業展開する証券市場のディーリング/トレーディング分野では、多様化する取引方法の急増や証券市場のグローバル化により、大手証券会社の運用するディーリング/トレーディングシステムは、1日に200万件以上のトランザクションを処理する。また、2010年に稼働が予定されている東京証券取引所の新システムでは、国際的な市場競争力強化のためこれまで以上の大量トランザクションと株価情報をより速く・確実に処理・配信するメカニズムが必要になると予想されている。さらに、リスク管理やコンプライアンス重視に向けた要求も引き続き高くなると予想され、これらの要求を満たす証券ディーリング/トレーディングシステムへの期待がさらに高まっているという。
インタートレードでは、これらの状況を踏まえ、信頼性の高い証券ディーリング/トレーディングシステムを提供するため、2007年8月から「TIGER R6 Trading System」の販売を開始。
「Oracle Coherence 3.4」の採用は、急増するトランザクションに対して迅速かつ柔軟に対応することを目的としたもの。「Oracle Coherence 3.4」により、サーバーのノード追加でシステムを止めることなく共有メモリ領域と処理能力を増強でき、適切かつ信頼性の高いインメモリ・データグリッド技術で大量トランザクションに対する高速処理が維持される。これにより、同システムにおける処理性能のさらなる向上や顧客要望への早期かつ柔軟な対応とともに、トランザクション量の増加に左右されない高いサービスレベルを提供することが可能になるという。
インタートレードが「Oracle Coherence 3.4」を採用するにあたっては、「Oracle Coherence 3.4」のほか、事前調査段階から日本オラクルのコンサルティング・サービスを活用。その活用方法等を検討して同システムの高速かつ確実なトランザクション処理、高可用性および高開発生産性を実現した。
日本オラクル
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